知っておきたい!スパークリングワインの5つの製法
スパークリングワインといえば、シャンパーニュ地方のシャンパンが筆頭に挙げられますよね。MELLOWでも、以下のようなスパークリングワインに関する記事をピックアップしてきました。
<参考>
「シャンパンが高い理由。なぜ、シャンパンは高価なの?」
「シャンパンってどうやって造られるの?シャンパンの製造工程」
「スパークリングワイン(発泡性ワイン)が上質かどうかを簡単に見極める方法」
「ゼクト、スプマンテ、カヴァ、クレマン、etc..世界のスパークリングワインの呼び方を覚えよう!」
今回は、スパークリングワインの5つの製法をおさらいしていきたいと思います。
スパークリングワインには、大きく分けて、
・トラディショナル方式
・シャルマ方式
・トランスファー方式
・リュラル方式
・炭酸ガス注入方式
の5つを挙げることができます。
トラディショナル方式
トラディショナル方式は、瓶内二次発酵をさせて作るスパークリングワインの製法です。瓶内二次発酵とは、瓶内の酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸ガスが発生、約2ヶ月間かけてゆっくりとワインを緩やかに二次発酵させ、ワイン独自の香りがより複雑になり、普通のワインから独自の泡を持つワインに仕上げる製法です。
数ヶ月掛けて瓶口に澱(おり)を集めるルミアージュという作業と、瓶の先端に澱を集めて、澱だけを取るデゴルジュマンという作業を行います。別名シャンパーニュ方式と呼ばれ、もちろん、シャンパンの製法の特徴(特長)になります。
フランスのシャンパーニュ地方以外でトラディショナル方式で作られたスパークリングワインは「クレマン」と呼ばれます。ドイツでは、「フラシェンゲールング」、イタリアでは「メトード・クラシコ」、スペインでは「カヴァ」と呼ばれています。
<参考>
「ゼクト、スプマンテ、カヴァ、クレマン、etc..世界のスパークリングワインの呼び方を覚えよう!」
シャルマ方式
シャルマ方式は、シャンパンが瓶内二次発酵するのに対して、大きな密閉耐圧タンク内で二次発酵をさせる方式です。
大きなタンクに大量に流し込めるため、一度に大量に生産できることが魅力で、シャンパーニュ地方よりもコストを抑え、短期間での生産を可能にしています。
シャルマ方式は、フレッシュでフルーティーなスパークリングワイン造りに適しています。シャルマとは、この方式を発明した人名がそのまま製法名になっています。
トランスファー方式
トランスファー方式は、瓶内二次発酵が終わったワインを加圧したタンクに入れて、ワインに残っている澱(おり)を取り除き、ボトル詰めを行う製法です。トラディショナル方式でお伝えしたルミアージュとデゴルジュマンの工程を省くことが可能になり、コストを抑えることができます。トラディショナル方式の工程を簡略化した製法と言えます。
リュラル方式
リュラル方式は、一次発酵の際にワインの糖分を残した状態にしておき、アルコールの発酵途中のワインを瓶に詰めて、発酵をの続きを行うことで発泡させる製法になります。別名、田舎方式と呼ばれ、アルコール度はトラディショナル方式よりも低くなります。糖分を追加せず、ブドウ本来の糖分だけで発酵が続いて炭酸ガスを発生させるため、アロマが豊かになります。
炭酸ガス注入方式
文字通り、スティル・ワインに炭酸ガスを注入して、人工的にスパークリングワインに仕立て上げる製法です。大量消費用のスパークリングワインの製法として利用されます。
泡の品質は原酒の持つタンパク質、多糖類、ガス圧に左右されており、原酒の品質がスパークリング・ワインに向いていれば、注入式であっても、泡が細かく泡持ちが良い高品質のスパークリングワインを造ることができます。
人工炭酸と原酒のマリアージュが、美味しい炭酸ガス注入方式ワインの秘訣になります。
最後に
スパークリングワインの様々な製法を見ていくと、やはり、ワインは人の手間が如何に掛かるかで、その価値や味が決まっていくように思えます。もちろん、作業が細かければそれが正解とは限りませんが、高品質を求めるためには、それなりの人の細やかな手が必要だということです。
自然に身を託すトラディショナル方式から出来るワインが優雅で爽快でそれでいて幸福に厚みを与えてくれるような心地にしてくれるのは、自然と人の温かみが掛け合わさっているからかもしれません。
ちなみにMELLOWで紹介してるノンアルコールスパークリングワイン(デュク・ドゥ・モンターニュ)は、本物のスパークリングワインからアルコールを除去した本格・本物のワインです。そして、ノンアル。香料やジュースや炭酸を足して、ワイン風にしたものであはりません。冷やして飲むと最高に美味しいですよ。
ぜひ、今回にの記事も参考にしてみて下さい。