ノンアルコールワインを楽しむ皆様に。

   
2022/10/25 posted

知っているようで知らない、ピルスナーって何だ?

   

  ビール

 

一口にビールと言っても、普段飲み慣れた黄金色のビール以外にも、黒ビール、IPAなど、さまざまな種類がありますよね。
実に、世界にはおよそ150を超えるビールスタイルがあると言われています。
その中でももっとも人気のスタイルがピルスナー。
日本のスーパーマーケットのビールコーナに並んでいるのはほぼこのピルスナーで、なんと、日本で飲まれているビールの99%にもなるそうです!

今回のMELLOW magazineでは、この定番ビールのピルスナーについて、製法と味わい、誕生の歴史、マッチする食べ物などを幅広く解説いたします。

◇もう一度おさらい、上面発酵と下面発酵

ピルスナーは、東欧の国チェコの西部、ボヘミア地方の都市・ピルゼン発祥のビールで、下面発酵ビール(ラガービール)の代表的なスタイルです。

ここで、ビールの発酵方法についておさらいしておきましょう。
ビールには、発酵に使用する酵母によって、上面発酵(エール)と下面発酵(ラガー)という2つの発酵方法に大きく分けられます。

上面発酵は、メソポタミアやエジプトでビールが作られ始めた紀元前5000年当時から行われている、昔ながらの発酵方法です。
15~25℃程度の常温で発酵し、発酵終了時に酵母がビールの上に浮かび上がることから上面発酵という名前が付きました。
上面発酵で作られるエールビールは、発酵中に酵母によって生成されるエステルという化合物の影響でフルーティーな香りと甘み・コクがあり、アルコール度も高め。飲みごたえある味わいのビールとなるのが特徴です。

それに対して、下面発酵は15世紀ごろ、ドイツ南部のバイエルン地方で始まった新しい発酵方法です。
細かな温度管理ができず、現代に比べて衛生状態も劣っていた中世、ビールの醸造は腐敗を避けるためおもに冬季に行われていました。しかし、発酵温度の高い上面発酵酵母は、気温が低くなりすぎると発酵が止まってしまうのが醸造家の悩みでした。
ところがある時、気温が低い時でも醗酵を続ける酵母の存在が発見され、以降は、冬の間にもビールが作られるようになったのです。
この酵母は、醗酵が終了すると酵母がビールの底に沈むことから、下面発酵と呼ばれるようになりました。

下面発酵により作られるラガービールは、喉越しがよく雑味のないクリーンな味わいが特徴です。
濃厚なためチビチビとしか飲めないエールビールに比べると、アルコール度が低めですっきりした口当たりのラガービールはとても飲みやすく、また、低温で醗酵するため雑菌が繁殖しにくく工業的な大量生産に適していることから、現在では世界的なビールの主流はラガービールにとってかわられています。

そのラガービールの中でもとりわけ人気のスタイルが、今回紹介するピルスナーです。

◇ドイツ発祥、チェコ育ちのピルスナー

ピルゼンの街

最初にピルスナーが作られたのは、1842年のことです。
もともとチェコのピルゼンでは上面発酵によるエールビールが作られていましたが、その品質は良いものではありませんでした。そこで、1942年にピルゼン市民の手により、「市民誰もが飲むことのできる、リーズナブルで品質が良く、おいしいビールを作ろう」と、Burgerbrauerei(市民の醸造所)というブリュワリーが立ち上げられました。
そして、当時流行していた南ドイツ式の下面発酵を取り入れるため、ミュンヘンから醸造家ヨーゼフ・グロルを迎え入れて、ピルゼンで初めてのラガービールが作られることになったのです。

実は、もともとミュンヘンで作られていたラガービールは、現在の黄金色のラガービールとは違い、ドゥンケルと呼ばれる琥珀色のダークビールでした。
というのも、南ドイツの水はミネラル分の多い硬水です。硬水でビールを作ると、麦汁の煮沸時にメイラード反応が促進されるため、色合いが濃く、口当たりもしっかりとしたビールになるのです。

ところが、ピルゼンはヨーロッパでは珍しい軟水の地域です。
ピルゼンの軟水で仕込まれたラガービールは、樽から出してみたところ琥珀色でなく、なんと輝く黄金色でした!
醸造が失敗したかとおそるおそる飲んでみたところ、その味は、ドイツのラガービールにはない軽やかな口当たりで、喉越しも抜群です。
こうして、かつてない色と味の新しいラガービール「ピルスナー」が誕生したのでした。

できあがったビールが地元レストランで提供されるようになったところ、その爽やかな飲み心地から人気が大爆発!
そして、冷蔵庫の発明や、麦芽を焦がさず乾燥させられる最新式の焙燥機の誕生とも重なり、各地でピルスナーをまねたビールが続々と作られるようになりました。
こうして、偶然から誕生した黄金のラガービール・ピスルナーは、あっという間に世界を席巻するに至ったのです。

◇ピルスナーの種類

ビールスタイルの名前としてもすっかり定着したピルスナー。
現在では、ピルスナーが世界中に広まったことで、更にそのスタイルは細分化されていますが、ここでは2種類の主なピルスナーの種類を紹介します。

・ボヘミアンピルスナー

ピルスナーの発祥である、チェコ・ピルゼンで作られる本家のピルスナーがボヘミアンピルスナーです。
ボヘミアンピルスナーの特徴は、「トリプルデコクション」と呼ばれる伝統的な麦汁の生成方法です。これにより、焼いたパンのような香ばしい麦芽の風味が生まれるのが特徴です。
また、ホップは世界的に有名なボヘミア地方の良質ホップ「ザーツホップ」を使用します。
やや濃い黄金色に、ハーブのようなスパイシーな香りと、スッキリした口当たりの中にも豊かな麦の甘みと香りが感じられるピルスナーです。

・ジャーマンピルスナー

もともとラガービールの製法はドイツからチェコに持ち込まれたものでしたが、ピルスナーのあまりの人気ぶりに、ピルスナーの製法がドイツに逆輸入されて誕生したのがジャーマンピルスナーです。

ボヘミアンピルスナーに比べると明るい色合いで、発酵度が高いため味わいはよりドライ。ホップの苦味がしっかり感じられます。本場ミュンヘンのオクトーバーフェストのテントで飲まれるビールも、このジャーマンピルスナーです。
日本はドイツ人からビール作りを学んだため、日本のビールにも大きな影響を与えているスタイルです。

◇ピルスナーの美味しい飲み方

スッキリしたキレのある味わいのピルスナーを一番美味しく楽しむには、温度が大切です。
ぬるくても冷たすぎてもダメで、キレを損なわず麦芽の香りもしっかり堪能できる温度は6-8℃。ちょうど冷蔵庫から出したてのビールを、常温のグラスに注いだ温度が適温となります。

最近では、マイナス1度のビールなどを提供しているお店もありますが、実は、冷やしすぎると喉越しは良くなっても、香りが感じにくくなってしまいます。好みにもよりますが、あまりオススメはしません。

グラスは、背が高く、底から緩やかな曲線を描いて飲み口が広がったピルスナー用グラスを使いましょう。
グラスから立ち上る泡と美しい黄金色が堪能でるだけでなく、飲み口が狭く細長い形状が滑らかにビールを口へ注ぎ込んでくれるため、ピルスナー特有の喉越しの良さを堪能するにも最適です。

◇ピルスナーにマッチする食べ物は?

ビールとお料理の組み合わせを考える際に、考慮したいのはお互いの色合い。黄金色のビルスナーには、黄金色の料理を合わせてみると味わいのバランスがつり合い、とてもおいしくいただけます。

例えば、サクッと黄金色に揚がったコロッケやオニオンフライ、カリッとした衣のフライドチキンなどの揚げ物類。
ビールのはじける炭酸は、カリカリとした口当たりのお料理ととても相性が良いため、ダブルでマッチする組み合わせです。

また、黄金色に焼き上げたポテトガレットや、黄金色のコンソメスープで煮込んだロールキャベツも、ピルスナーと合わせると美味しくいただけますよ。

なお、ピルスナーのマリアージュに関して注意が一つ。
ラガービールには醸造の工程で発生する硫黄系の化合物が含まれ、この成分が、魚の生臭みや豆の青臭さを強めることがあります。
なので、ピルスナーを焼き魚やお刺身、枝豆と合わせるのは実はNGなのです。
今まであまり考えずにビールを注文していた皆さんも、これからはこれらのお料理を楽しむ時は、ビール以外のお酒や、ビールの場合はエールビールを選ぶようにしてくださいね。

◇ピルスナー好きにオススメのノンアルコールビールは?

メロウストアのおすすめのノンアルコールビールは、ベルギー産ノンアルコールビールのビアデザミー0.0。
ビアデザミー0.0は、100%ベルギー産の良質な麦芽とホップを原料に上面発酵で作られたブロンドエールを、32℃の低温でフレーバーの熱劣化を抑えながら脱アルコールして作りました。
豊かな麦芽のコクと程よいホップの苦味、副原料のオレンジピールが香る爽やかな風味は、ノンアルコールビールと思えないほどの完成度。
ラガービールを飲み慣れた方にも違和感なく飲んでいただける、爽やかな飲み心地のノンアルコール・エールビールです。

【ノンアルコール】
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【こちらもご覧ください MELLOW過去記事】
・人気No.1クラフトビール、IPAについて知りたい!
・どうしてあんなに黒い?黒ビールの秘密
・ホワイトビールの魅力

MELLOWは本格ワインのノンアルコールワインをオススメします!

デュク・ドゥ・モンターニュ ブリュット

デュク・ドゥ・モンターニュ ブリュット/750ml

メーカー / 
 NEOBULLES(ネオブュル)社 ベルギー
味わい / 
辛口でキレのある口あたり、まろやかな酸味。
アルコール度数 / 
0.0%

よりドライな口当たりのノンアルコール・スパークリングワインが欲しいという声に応える商品。青リンゴとレモンを思わせる爽やかな果実味に、まろやかな酸味。キリッとした口当たりに、爽やかなはじける炭酸。辛口タイプのノンアルコール・スパークリングワインです。

デュク・ドゥ・モンターニュ 製品

デュク・ドゥ・モンターニュ/750ml

カロリー / 
27kcal (100mlあたり)
メーカー / 
 NEOBULLES(ネオブュル)社 ベルギー
味わい / 
甘口
アルコール度数 / 
0.0%

ノンアルコールなのに、まるでシャンパンの味。本物のワインを醸造後、独自の脱アルコール製法で仕上げた本格的な味わいのノンアルコールスパークリングワイン。お酒が飲めない方や、妊娠・授乳中の方、ドライバーの方にも安心して楽しんでいただける商品です。

デュク・ドゥ・モンターニュ・ロゼ 製品

デュク・ドゥ・モンターニュ・ロゼ/750ml

カロリー / 
23kcal (100mlあたり)
メーカー / 
 NEOBULLES(ネオブュル)社 ベルギー
味わい / 
やや甘口
アルコール度数 / 
0.0%

本物のワインを醸造後、独自の脱アルコール製法で仕上げた本格的な味わいのノンアルコールスパークリングワイン。ロゼは、輝くようなサーモンピンクの愛らしい色合い。華やかなアロマの香りも豊かなエレガントな商品です。

ヴィンテンス・シャルドネ(白) 製品

ヴィンテンス・シャルドネ(白)/750ml

※ボトルデザインをリニューアルしました
カロリー / 
20kcal (100mlあたり)
メーカー / NEOBULLES(ネオブュル)社 ベルギー
味わい / 
やや辛口
アルコール度数 / 
0.0%

ブルゴーニュ地域を代表する品種のシャルドネを使用しています。ブドウの品種にこだわり醸造したワインからアルコール分だけを取り除いたノンアルコールスティルワイン。シトラスの香りと複雑味のある豊かな味わいをお楽しみいただけます。鶏肉などの白身肉や魚の料理と相性がよいタイプです。

ヴィンテンス・メルロー(赤) 製品

ヴィンテンス・メルロー(赤)/750ml

※ボトルデザインをリニューアルしました
カロリー / 
20kcal (100mlあたり)
メーカー / 
 NEOBULLES(ネオブュル)社 ベルギー
味わい / 
やや辛口
アルコール度数 / 
0.0%

ボルドー地域を代表する品種のメルローを使用しています。ブドウの品種にこだわり醸造したワインからアルコール分だけを取り除いたノンアルコールスティルワイン。フルーティーながらコクがあり、ブルーベリーの風味も感じられます。赤味の肉やチーズと好相性です。

Thanks for your reading!