【ソーテルヌ】デザートワインの種類：フランス
ソーテルヌの概要
ソーテルヌの語感でそれがフランスのワインの語感と分かる方もいると思いますが、ソーテルヌは、ボルドー地方南東ガロンヌ川の左岸で造られる極甘口な貴腐ワインになります。
ソーテルヌは、世界最大貴腐ワインの1つに数えられ、極甘口ワインの最高峰・世界最高の甘口ワインの産地として知られています。
※世界三大貴腐ワイン…世界三大貴腐ワインとは、フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・アスー・エッセンシアになります。
甘口ワインですが、深みのある黄金色と複雑な風味が特長です。甘みもありながら、果実味も酸味もしっかりしています。スイーツだけでなく、チーズとの相性が抜群です。
ソーテルヌの産地の方は、ブドウに貴腐菌が発生した場合、その年には甘口ワインだけを造るという醸造家も存在します。
ソーテルヌのブドウ品種
ソーテルヌはボルドー地方で造られる極甘口ワインですが、3種類の白ブドウのみが使われます。
セミヨン…単一品種でも、長期熟成に向いていて、5年～10年以上の熟成を経ると、すばらしいコクのある味わいになります。トロピカルフルーツのアロマを感じられるのがセミヨンの特長です。オーストラリアのハンター・ヴァレーという産地のセミヨン100%の白ワインが有名で、「ハンター・セミヨン」と呼ばれる独特のスタイルで、セミヨン単一の素晴らしい辛口ワインを生んでいます。
ソーヴィニヨン・ブラン…ライムとグレープフルーツのような柑橘系にハーブを加えたような独自の香りが特徴で、味は辛口で、酸味がちょっぴりぴりっと刺すような味わいに、果実味がソフトなのが特徴です。
ミュスカデル…単体ではなくブレンド用にアクセントを付けるのが目的で、使われます。ミュスカやミュスカデなど似たような品種がありますが、ミュスカデルとは違うブドウなので気を付けて覚えておくようにしましょう。酸が低くムスクのような花の香りが特徴です。
ソーテルヌの産地
ソーテルヌという名称は、ボルドー地方でデザートワインを造っている地域の名前です。ソーテルヌはガロンヌ川近く、ブドウに貴腐菌が発生しやすいという特色があります。
ソーテルヌにある生産地区は、
・ソーテルヌ
・ボルドー・モワルー
・バルザック
・サン・クロワ・デュ・モン
・ルピアック
・クラーヴ・シュペリユール
・プルミエール・コート・ド・ボルドー
・カディヤック
があります。
ソーテルヌの糖度
グラス1杯分、120mlのソーテルヌには平均17g近い糖分が含まれています。甘味たっぷりのように感じるかもしれませんが、ソーテルヌはワイン本来の強い酸味が含まれているため、甘味と非常にバランスの取れた貴腐ワインが出来上がります。
ソーテルヌのアロマ
第1アロマ…レモンカード、ムスク、青イチジク、梨、白桃、アプリコット、パイナップル、マンゴー、パパイヤ
第2アロマ…ショウガ、ハチミツ、塩水、油、バター、クリーム
第3アロマ…ブリオッシュ、スモーク、レモンガード、アーモンド、ヘーゼルナッツクリーム
涼しい年のブドウは、ライムのようなアロマがし、暖かくなる
ソーテルヌの美味しい飲み方
＜美味しく飲めるグラス＞…小さめの白ワイン用(120ml)グラスが最適です。
＜美味しく飲める温度＞…よく冷やして。
＜美味しく飲める期間＞…一般的に最長15年保存が利きます。
ソーテルヌの複雑な香りと甘美な味わいを最大限愉しむにはしっかり冷やして飲むのが基本。冷やすことで甘さと酸味のバランスが取れ、味わいの輪郭がはっきりします。また、時間の経過とともに温度が上がることで変化する風味も愉しむことができます。
