実は日本のメインのチリワイン!チリワインの特徴と魅力について
ワインと言えば、フランスが本場のイメージがあるかもしれませんが、ワインについての知識を深める中で、チリのワインは欠かせない存在となっています。
そこで今回、実は日本のメインになったチリ産のワインについての特徴と魅力について説明していきます。
日本で一番輸入されているワインはチリのワインだった!
財務省が2016年1月に発表した貿易統計によると、スパークリングワインを除いたボトルワインの2015年輸入量で、チリ産は前年比18.1%増の5159万リットルと伸長し、これまでトップの座を守ってきたフランス産の5152万リットルを抜き、なんとチリはトップになったのです。
チリワインの輸入量は10年間で約7倍の規模に拡大しています。
日本ではすでにイタリア産やスペイン産ワインの輸入量を大きく上回っていたのですが、とうとうフランスを抜いたことで、チリのワインがさらに注目されています。
チリのワインは日本だけでなく世界各地で需要が増えており、これからのワインを語るうえで、チリの存在はなくてはならないと言えるでしょう。
チリのワインはフランスのイズムを受け継いだワイン
フランスからワイン造りの技術移転がなされたチリでは、主にフランス系の国際品種が多く栽培されています。
特に全生産量のうち75%が赤ワイン用品種となっています。
チリと言えば、通称「チリカベ」言われる、カベルネ・ソービニョンが有名で、チリで造られる赤ワイン用品種の45%強を占めています。
カベルネ・ソービニョンは味わい深いタンニンでふくよかな果実味等、はっきりしたキャラクターとしっかりとした骨格があるため、長期熟成型ワインに向いています。
コスパの良い若いワインだけでなく、ビンテージワインなどの高級ワインを造ることにも長けているのです。
チリワインを語る上で欠かせないのが、ブドウの木の純粋さ
ヨーロッパではワイン造りに支障をきたすのが、害虫のフィロキセラ問題です。
19世紀後半、世界中のブドウの木が、害虫フィロキセラによって大打撃を受けました。
しかしながら、チリだけがフィロキセラによる害を逃れることができたのです。
まったくフィロキセラ犯されることのなかったチリでは、フランスから持ち込まれた苗木が現在も子孫を残しており、ほぼ無農薬でのワイン造りを行うことが可能になっています。
チリの気候とワイン
南北に細長く伸びているチリ、自然環境はその地域によって大きな差がありますが、全体として地中海性気候で、化学肥料を使うような必要がなく、夏は乾燥しているため菌やカビ対策の防腐剤も必要ありません。
中でも「セントラル・ヴァレー」がある中央部は、昼夜の温暖差が激しいブドウ栽培に適した気候条件を持っているため、多くのブドウが生産されています。
グローバルスタンダードなチリのワイン
チリには有名なワイナリーも多くあり、アンデスのふもとにあるコンチャイトロ社の「ドンメルチョ」は最新技術によって造られ、権威のあるワイン誌で世界トップランク12位に選出されるほどです。
世界中のセレブリティが乗船する超豪華客船クイーンエリザベス2世号のワインリストにも載っています。
チリワインにハズレなし!?
チリワインは種類が豊富で、しかも全体的に品質が高く、先ほども述べましたが、ワインの本場フランスの影響を強く受けていて、価格帯も安いことから、初心者が飲むにはぴったりのワインが勢揃いしています。
むしろ、チリのワインは本場フランス仕込というよりは、フランスの遺伝子を引き継ぎ、害虫フィロキセラの影響を受けず、ワイン栽培の好条件が整った、フランスの進化系と言えるようなワインが造られています。
パーティーなどで沢山のお酒が必要なときなどは、チリのワインは非常に有効活用できます。
ぜひ、一度、チリワインを味わってみて下さい。