日本でワインを最初に飲んだ有名人は織田信長!?持ち込んだのはあの歴史的宣教師フランシスザビエルだった!?
今となっては身近な飲み物となったワイン。
でも、日本で一番最初に飲んだ人って誰なんだろう?
ワインに関する記録については諸説ありますが、日本で初めてワインを飲んだ有名人としてよく挙げられるのが、織田信長です。
織田信長は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将・戦国大名。
誰しもが知る有名な歴史上の人物ですね。
さてそんな織田信長にワインを持ち込んだのが、教師フランシスコザビエル。1549年に日本に初めてキリスト教を伝えたことで有名で、歴史の教科書に登場する写真はお馴染みなのではないでしょうか?
信長が飲んだ赤ワインは、当時「珍陀酒(ちんたしゅ)」と呼ばれていました。
これは、ザビエルがポルトガルからワインを持ってきたことが影響しています。
というのも、ポルトガル語の「赤ワイン」は「ヴィニョ・ティント」。
「ヴィニョ・ティント」の「ティント」が「ちんた」と響きになり、珍陀酒(ちんたしゅ)」と呼ばれるようになったのです。その他、ポルトガル語でワイナリーを意味する言葉が「キンタ」が「ちんた」と派生したとも言われています。南蛮貿易、ポルトガル人との交流が盛んだった時代ならではの歴史と言えます。
信長はかなり酸味の強いワインを飲まされていた?
「珍陀酒(ちんたしゅ)」は、「ヴィーニョ・ティント」で、ポルトガル産の赤ワイン。
信長は赤く輝く毒々しい飲み物を見て「血のようだ」と評し、口にしたと言われています。
さて、その赤ワインですが、もしかしたら、相当な酸味の強いワインだった可能性があります。ポルトガルから日本に来る場合、かなりの長旅を強いられます。その上、赤道を何度も通過しなければなりません。保存環境にもよりますが、信長は酸っぱいワインをザ・ワインとして受け入れる形になったのかもしれません。
しかし、信長は大の甘党と言われています。信長がワイン好きとしての記録もありますので、酸味の強いワインを好んで飲んだようには思えませんね。
実はポルトガルはポート、マデイラという酒精強化ワインの名産地。
ポート・ワインとは、ヴィーニョ・ド・ポルトはポルトガル北部ポルト港から出荷される特産の酒精強化ワイン。
一言で言えば、甘味果実酒です。糖分が残っている発酵途中にアルコール度数77度のブランデーを加えてできたワイン。
そうなんです、甘いワインなんです。
さらに、ポートワインは一度封を切っても通常のワインのように急激な風味の劣化、変化が起こることがありません。タンニンの多少によらず長期保存が可能なので、長い航海によく耐えることができます。
日本で初めてワインを飲んだ友人とされる織田信長。
そんな織田信長が飲んだであろうポートワイン。皆さんも興味があったら、ぜひ、一度、味わってみて下さい。