知ってるようで知らない、ビールの作り方
最近ではハイボールやレモンサワーの人気が高まっていますが、居酒屋などに行くと、「一杯目はとりあえずビール」という方もまだまだ多いと思います。
このように、私たちにとってとても身近なお酒のビールですが、ビールがどのように作られるかについては、ご存じの方は少ないのではないでしょうか?
今回のMELLOWでは、いつも飲んでいるのに、実は知らないビールの製法についてご紹介します。
また、ビールが好きすぎて「自分好みのビールを自宅で作ってみたい」という方のために、手作りビールの便利グッズやビール作りのコツを紹介します。
◇見てみよう!ビール作りの基本手順
では、基本的なビールの作り方を見てみましょう。
ビールの主原料となるのは、大麦、ホップ、イースト、そして水の4つ。
また、大麦に加えてライ麦や小麦などその他の麦や、お米・コーンなどの穀物を利用したり、でんぷん・砂糖などを糖類として加える場合もあります。
手順1 麦から麦芽を作る
ビール作りの最初の工程は、まず麦を発芽させて麦芽を作ることに始まります。
そもそも、なぜビール作りの際は麦を発芽させて麦芽にするのでしょうか?
それには、アルコール発酵の仕組みが関わっています。
ビールを作るには、酵母によるアルコール発酵が不可欠ですが、アルコール発酵の材料となるのは、本来、ブドウ糖や果糖などの単糖類と呼ばれる分子サイズの小さい糖類です。
大麦が含んでいるでんぷんは、糖類の中でも多糖類と呼ばれる分子のサイズが大きい糖であるため、そのままでは酵母はでんぷんをアルコール発酵に利用できません。そこで、アルコール発酵に先立って、大麦に含まれるでんぷんを単糖類に分解する「糖化」という作業を行う必要があります。
そして、この糖化に欠かせないのが、麦が発芽する時に発生するアミラーゼというでんぷん分解酵素なのです。
麦をわざわざ発芽させて麦芽にするのは、このアミラーゼを発生させるためなのです。
ビール作りに使われる麦は、大麦の中でも二条大麦という種類です。
二条大麦は別名「ビール大麦」とも言われます。粒が大きくてでんぷんの含有量が多く、また、発芽力が旺盛でアミラーゼの力が強く糖化能力が高いため、ビール作りに最適なのです。
まず、大麦を15℃程度の水につけます。2日ほどすると、麦が発芽してもやしのような根が伸びてきますが、この時に、麦の中ででんぷんの分解酵素であるアミラーゼが発生します。
次に、発芽した大麦を乾煎りして乾燥させる焙燥作業を行います。
発芽時に発生した酵素アミラーゼの作用を失わせないよう、80℃の熱風を麦芽にあてて、水分が蒸発しカラカラになるまで乾燥させるます。乾燥後、苦みの元になってしまう根を取り除けば、ビールのベースとなる「淡色麦芽」が完成します。
また、一部の麦芽は、麦芽中の糖分がカラメル化するまでローストします。こんがりキャラメル色や茶色に色づいた麦芽を、淡色麦芽と合わせて使うことで、ビールにコクを出したり、茶色、黒などの色合いをビールに与えることができるのです。
手順2 麦汁づくり
醗酵のための準備が麦汁づくりです。
まず、乾燥した麦芽をミルで引いて粗く粉砕し、粉砕した麦芽を仕込み用の窯に入れお湯で溶き、加熱します。
ここで、麦芽に含まれる酵素アミラーゼの力で、麦芽中のでんぷんを糖分に変える「糖化」を行います。糖化が終了した麦芽を濾して固形物を除去すると、麦汁ができ上ります。
次に、麦汁にホップを投入。ホップの成分を抽出し、また、麦汁を完全に殺菌するために長時間の煮沸を行います。
煮沸が終了したら、麦汁から不純物を取り除いて冷却すると、発酵の準備ができ上ります。
手順3 発酵、熟成
ビールは発酵方法により、低温(10℃程度)で発酵する酵母を使う下面発酵と、高温(15〜25℃程度)で発酵する酵母を使う上面発酵の2種類があります。
麦汁をそれぞれの発酵方法に適した温度まで冷却し、発酵用のタンクにいれて酵母を投入し主醗酵を行います。
主醗酵の発酵期間は、下面発酵酵母の場合6日~10日間、上面発酵酵母の場合は3~6日間程度。この間に、酵母の作用により、麦汁中のブドウ糖や麦芽糖がアルコールと二酸化炭素(炭酸)に分解されます。
発酵が進むと酵母の活動は弱まり、発酵はいったん休止状態となります。こうしてでき上るのが、「若ビール」です。
若ビールには不快な未成熟香があり、まだ飲用には適していません。
そこで、若ビールを貯蔵タンクに移し酵母の働きを活性化させて後醗酵を行い、その後、0℃程度に冷却した状態で2週間~1カ月程度熟成を行います。
この工程で、アルコール発酵時に発生した未成熟香が酵母によって回収されて無味無臭物質に換わり、美味しいビールができ上ります。
また、一部の瓶ビールの瓶内二次発酵を行う品は、この段階で若ビールを砂糖とともに瓶に詰めて二次発酵と熟成を行います。
手順4 ろ過、瓶詰
熟成が完了したビールは、酵母や不純物を取り除くため熱処理されたり、ろ過された後、炭酸とともに缶・瓶・樽などに詰められて製品として出荷されます。
◇実はビールは家で作れる?!コツと便利グッズをご紹介
ここまで読んで、「ビール作りはやっぱり大変そうだなあ」と思った方、実はずっと簡単にビールを作ることのできる「手作りビールキット」なるものが販売されています。
キットに含まれているのは、発酵用のタンク、ビールの素、ビール酵母。
キットによっては、二次発酵用の砂糖や、王冠がセットされているものもあり、通常の手順よりずっと簡単にビール作りを行うことができます。
以下、「ビール好きが高じて、ぜひ一度ビールの手作りを体験してみたい!」という方のために、家庭でのビール作りのコツをお教えします!
・初めて作るなら、まずはビールの素を使ってみよう
ビールの素は、ホップエキス入りの飴状の濃縮麦汁が缶に入ったもの。適温のお湯で薄めて、イーストを入れるだけですぐに発酵作業に入ることができます。
麦を発芽させて麦芽にしたり、粉末にした麦芽を何時間も煮出して麦汁を作る必要がなく、手軽にビール作りを体験できるので、ビール作り入門者に最適です。
・一番大切なのは、消毒!
ビール作りにおいて、一番問題となるのが醗酵に必要なビール酵母以外の雑菌の混入。雑菌が麦汁に混入すると酸味が出るなど、味わいに劣化をもたらします。
なので、醗酵に使用する容器、ビールを詰め替えるボトルを始め、用具やパーツ類など、ビールが触れる可能性がある物は必ず、どんな小さなものであっても消毒します。
使用直前に塩素系漂白剤を入れた水に漬け1時間ほど消毒し、しっかり水洗いした後、さらにアルコールをスプレーして入念に消毒して使用しましょう。
もちろん、作業の際は自分の手の消毒も忘れずに。消毒しすぎて失敗することはありませんので入念に!
・水は水道水でも大丈夫!
ビール作りに使用する水も、当然無菌である必要があります。が、意外なことに水道水をそのまま使えばOKです。
というのも、水道水には消毒用にカルキ(塩素)が添加されているため。
意外なことに、ミネラルウォーターを使う時こそ、一度煮沸した方が安全とのことです。オドロキですね!
・ボトルは炭酸水のペットボトルを再利用しよう
通常、クラフトビールはガラス瓶に入っているものが多いですが、手作りする場合はペットボトルを使うのが一番手軽です。
手作りビールの場合、アルコール発酵の後、ビールを砂糖と共にボトルに詰めることで瓶内で二次発酵を起こし、ビールに炭酸を溶け込ませて泡を作ります。
そのため、瓶内二次発酵の際の圧力に耐えられるよう、必ず強度のある炭酸水用のペットボトルを使用しましょう。
・ビール作りに適した時期は、5月
自宅でビール作りを行う際は、上面発酵酵母を使用したエールビール作りとなりますが、上面発酵酵母の活動が最も活発になる温度は15~25℃前後です。
ビール工場とは違い、きちんとした温度管理システムのないホームブリューイングの場合、気温がこの温度を超えてしまう夏季はビール作りには適しません。
また、冬季~3月ごろまでは、寒すぎて発酵が十分進まない可能性があるため、これまた適しません。
自宅でのビール作りに適した時期はズバリ、5月。
地域にもよりますが、関東であれば気温が上がってくる4月下旬以降であれば、発酵温度に問題はないでしょう。
また、ビールは発酵終了後すぐに飲んでも美味しくなく、1カ月ほど熟成させることで味がしっかりなじんで美味しく頂けるようになります。
アルコール醗酵に1週間程度、ペットボトルに移し替え後、瓶内二次発酵に10日程度、そして熟成に最低1カ月程度かかると考えると、5月に仕込むと、ちょうどビールが飲みたくなる初夏ごろからおいしく楽しめるようになりますよ!
・アルコール度が1%を超えると法律違反!
そして、とても重要なポイントを一つ。
日本では、ビール製造の免許の無い者が1%を超えるアルコールを含むビールを作ることは酒税法に抵触してしまいます。
ビールキットやビールの素を購入すると、アルコール度を1%以下にする作り方が書かれていますので、必ずそれに従って作りましょうね。
キットを使ってコツをきちんと押さえれば、案外簡単にできて楽しいビール作り。
初めての手作りビールをグラスに注いで、一口飲んで「あーっ、本当にビールの味がする!」と驚く瞬間はとても感動的です。
DIYファンの方、料理マニアの方、ぜひ一度手作りビールにトライしてみてはいかがでしょう?手塩にかけて発酵させたビールの味わいは格別ですよ!
◇すぐ飲める本格ビールならビアデザミー
簡単に本格的な味わいを堪能したいなら、やっぱり伝統製法にのっとって作られたビールを買うに限ります!
MELLOW magazineのおすすめは、ベルギービールのビア・デザミー。伝統的な上面発酵と瓶内二次発酵により作られた、ブロンドカラーのエールビールです。
色合いはピルスナーを少し濃くしたような黄金色。ホップの香りや苦味は控えめで、しっかりと麦芽のコクと香りが感じられる味わいに、副原料に使用したオレンジピールがフルーティーさをプラスしています。
エールビールですが重すぎない爽やかな飲み口は、クラフトビールファンやベルギービールファンはもちろん、日頃ラガービールを飲み慣れている方にもなじみやすい味わいですよ!
またノンアルコール派には、ビアデザミーを真空蒸留により32℃という低温で蒸留し脱アルコールしたので、ノンアルコールビール ビア・デザミ−0.0をお薦めします。
フレーバーの熱劣化を抑えながら脱アルコールしたので、ノンアルコールながらに本格的なエールビールの味わいが楽しめますよ!
ベルギー・ネオブュル社「ビア・デザミー」
【アルコール入り】
BIERE DES AMIS ビアー・デザミ・ブロンド 330ml ×24本セット
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【ノンアルコール】
BIERE DES AMIS 0.0% ビアー・デザミ0.0パーセント 12本セット
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【こちらもご覧ください MELLOW過去記事】
・美味しさのカギ!ビールの泡の秘密
・ビールに欠かせないハーブ、ポップについて知りたい!
・白、黒、ブロンドetc、ビールにはなぜいろんな色がある?