ノンアルコールワイン好きにも知ってほしい、ワインのボディについて!
ライトボディ、フルボディ、・・・、ワインファンでなくても一度は耳にしたことがある表現だと思います。
でも実際に、その詳しい定義をご存じですか?
今回は、ワイン好き・ノンアルコールワイン好きの皆様にぜひ知っておいてもらいたい、ワインのボディについて詳しく解説してみました。
◇重いワイン、軽いワイン。ワインのボディとは?
よくワインの味わいを表現するのに、「ボディ」という言葉が使われますよね。
これはワインの味わいのボリュームを表す専門用語。口当たりの軽いものから順に、ライトボディ→ミディアムボディ→フルボディと濃くなっていきます。
また、ワインを「軽い」「重い」と表現することがありますが、これはほぼボディと同義語と考えて良いでしょう。
・ライトボディ
フレッシュで軽やかな味わいで、飲みやすいのがライトボディ。ワインが苦手な方でも飲みやすいのが特徴ですが、味が軽すぎて物足りなく感じる方もいるかもしれませんね。
赤ワインなら酸味・渋みは控えめで、色はグラスの向こうが透けるような透明感ある赤色です。
白ワインの場合は色はやや黄緑・イエローがかった透明で、赤と同じくフレッシュな果実味があります。
・ミディアムボディ
程よいコクと果実味があるのがミディアムボディ。ライトボディとフルボディの中間的な味わいで、こちらもワインが苦手な方でも飲みやすいタイプです。
赤ワインの場合、ライトボディよりやや濃い色彩で、豊かな果実味と程よい渋みも感じられます。
白ワインの場合、ライトボディより濃くイエローがかった色彩で、ふくよかな果実味や酸味が感じられます。
・フルボディ
フルボディは、一言でいうと濃厚なワイン。
たっぷりした果実味、しっかりした酸味があり、アルコール度も高いのが特徴です。また、樽熟成を経ることが多く、スパイス香やナッツ香など樽による熟成香が加わる場合もあります。
赤ワインであればガッツリと濃いタンニンが感じられて、色も濃厚。長期熟成に耐える高級ワインはまずこのタイプと考えて良いです。
白ワインの場合は、色彩は黄金色や麦わら色。濃い果実味とともに、複雑な香りが感じられます。
◇ワインのボディを決める要素はコレ
ワインのボディは様々な要素が複合して決まりますが、その中でも重要なのがアルコール度数とタンニンです。
・アルコール度数
ワインに含まれるアルコールは、原料のブドウ果汁に含まれる糖分が、酵母によって分解されることでできます。このアルコール度が高いほど、味わいはボリューム感を増し、しっかりしたボディのワインとなります。
ちなみに、アルコール度を決定する最も大きな要素はブドウに含まれる糖分。温かい地域や、温かい収穫年に採れた糖を沢山含んだブドウから作られるワインはアルコール度が高い傾向にあります。
また、アルコール度はアルコール発酵の度合いによっても変わります。
果汁の中の糖を最後まで発酵させるほどアルコール度が高まるため、一般的に糖分が残らないよう徹底的に発酵させて辛口に仕上げたワインはアルコール度が高めでしっかりしたボディを持ちます。
それに比べ、製造途中で発酵をストップさせたワインは、アルコールに変わりきらなかった糖分が残されているため、ジュースのような甘やかな口当たりで、アルコール度も低く飲みやすいという特徴があります。
・タンニンの量(赤ワインの場合)
タンニンは赤ブドウの果皮や種に含まれるポリフェノールの一種で、赤ワインの渋みの元になっている物質です。
しっかりと深みある味わいのフルボディワインには、豊かなタンニンは必須。
タンニンはワインの長期熟成を可能にするため、フルボディワインには長熟タイプのワインが多いのが特徴です。
タンニンの量はブドウ品種により異なり、有名品種では、カベルネソーヴィニヨンやシラーがタンニンの多い品種です。また、イタリア原産のネッビオーロやスペイン原産のテンプラニーリョなども、豊富なタンニンを含んでいます。
他にもワインのボディを決める要素として次のようなものがあります。
・ぶどうの味わい(果実味)の濃さ
果実の成熟期に雨が少なく安定した気候が続く地域ではブドウが完熟し、濃厚な果実味あふれるワインができます。
豊かな果実味は、ワインのボディをしっかりさせるために不可欠。
特に、ニューワールドと呼ばれる新しいワイン生産地(アメリカ西海岸、チリ、オーストラリア、南アフリカなど)はワイン用ブドウの生育に最適な気候条件を備えており、果実味たっぷりの高品質なフルボディワインが手頃な価格で生産されています。
・樽熟成に由来する味わい
ワインを程よく酸化熟成させたり、様々なフレーバーをつけるために行われる樽熟成。
樽熟成により、赤ワインであればバニラ、コーヒーやチョコレート、スパイスなど、白ワインならバニラ、ナッツ、スパイス、パンやトーストのような複雑なフレーバーをつける他、ワインのボディに厚みを与えることができます。
なお、ボディはワイン全般に使うことのできる表現ですが、一般的には赤ワインに使われることが多いです。
というのも、赤ワインの場合、果汁に含まれる糖を完全に発酵させてアルコールに転化することが多く、ほとんどが辛口のため、ワインの味わいを比較する基準がボディの強さとなるからです。
逆に白ワインやスパークリングワインの場合、途中でアルコール発酵を停止させて糖分を残して甘く仕上げる場合があるため、ボディよりも甘口・辛口という表現で味わいを区別するのが一般的となります。
◇ノンアルコール・ワインのボディは?
一旦ブドウ果汁からワインを醸造し、そこから真空蒸留法によりアルコールのみを除いたネオブリュ社のノンアルコール・ワイン。
ボディを構成するうちの重要な要素であるアルコールを含まないため、通常のワインに比べれば口当たりは軽やかで、ライト〜ミディアムボディ程度の味わいです。
しかし、一旦アルコール発酵を経ているため、発酵由来のワインらしい風味は十分。
また、完熟したブドウ果汁を使用しているため果実味は豊かで、ブドウ本来の果実の味わいがしっかりと感じられます。
気になる甘さですが、ブドウジュースのような濃厚な甘みはなく、アルコール発酵後に残されたわずかな糖分による、自然でほのかな甘さが感じられます。
タイプはスパークリング(白・ロゼ)、赤ワイン(メルロー、ピノノワール)、白ワイン(シャルドネ)といろいろ。すべてMELLOW STOREで購入可能です。
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