ワインカクテルを楽しもう!その1 スプリッツ
今回から3回シリーズで、夏に向けてピッタリなワインカクテルをご紹介します。
第一回目に取り上げるのは、太陽のようなブラッドオレンジカラーがビビッドなワインカクテル、スプリッツです。
◇スプリッツってなに?
スプリッツはワインやスパークリングワインをベースにリキュールなどを加えてソーダで割ったカクテルで、北イタリアのヴェネト州が発祥です。
イタリアには「アペリティーヴォ」という習慣があります。
アペリティー ヴォはもともとは食前酒を意味する言葉。イタリアではディナーが20時以降と遅いため、夕方頃、デイナー前の小腹がすいた時間におしゃべりと食前酒を楽しみながら軽食を食べる習慣があり、今ではこの習慣がアペリティーヴォと呼ばれるようになりました。
このアペリティーヴォで飲まれる代表的なドリンクがスプリッツです。
◇スプリッツの歴史
スプリッツが生まれたのは、イタリアはヴェネト州。
今を遡ること18世紀末、当時のヴェネトはオーストリアの名家・ハプスブルク家の支配下にあり、オーストリアからやってきた兵士たちが沢山住んでいました。
兵士たちは勤務が終わると街に繰り出し、地元ヴェネトのワインで乾杯します。
しかし、南に位置するイタリアのワインは母国のオーストリアのワインよりアルコール度が高い!
もともとオーストリアではワインを炭酸水で割るシュプリッツァーというカクテルがありましたが、そこで、このスタイルを取り入れて、アルコール度の高いヴェネトのワインを炭酸で薄めて飲み始めたのがスプリッツの始まりです。
年月を経て、現在ではスプリッツは単にワインを炭酸で割るだけではなく、様々なリキュールなどを加えて楽しまれるようになりました。
中でも、アペロール、カンパリ、セレクトなどの赤い色のリキュールを加えて作られるのはヴェネチアン・スタイル(ヴェネチアはヴェネト州の州都)のスプリッツです。
ヴェネト州はイタリアを代表するスパークリングワイン・プロセッコの産地であることから、白ワインでなくプロセッコを使用するのも特徴です。
◇スプリッツを楽しむためのお料理は?
グラスの中に串に刺したグリーンオリーブが添えられていて、それをかじりながら飲むのがヴェネチアンスタイルのスプリッツです。
それ以外にも、グリッシーニなどの塩気のあるスナック類が付いてきたり、ポルペッタと呼ばれる肉や野菜を入れたコロッケ風の揚げ物、イワシの南蛮漬け、スライスしたパンに様々な具を乗せたサンドイッチなどの”チケッティ”と呼ばれる伝統的なおつまみ(スペインのタパスのようなもの)と一緒に楽しみます。
また、最近ではミラノを中心にアペリティーヴォを注文すると、ビュッフェ式の軽食が食べ放題になるアペリチェーナというスタイルが流行しており、ドリンク一杯の値段でお腹いっぱい料理が食べられるということで若い人を中心に人気となっています。
イタリアに旅行に行くなら、ぜひスプリッツを飲みながらアペリティーヴォを楽しんでみたいですね!
◇スプリッツのレシピ
【レシピ】 ヴェネチア風・スプリッツ 1人分
・オールドファッション・グラス(タンブラー) 1つ
・氷 ・アペロール(カンパリでも可。赤いリキュール)
・プロセッコ(スパークリングワインで代用可)
・強炭酸水 ・オレンジ(飾り用)
(作り方)
・グラスを氷で満たす。
・アペロール(カンパリ)、プロセッコ、強炭酸水を1/3ずつ入れ、グラスを満たす。好みにより割合を調節してください。
・オレンジスライスを飾って出来上がり。
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