白ワインにピッタリ!春の高級食材、ホワイトアスパラガスを楽しもう
ヨーロッパの春を告げる野菜といえば、なんといってもホワイトアスパラガス!
4月末から5月にかけて、市場やスーパーには、まぶしく輝くみずみずしいホワイトアスパラガスが並びます。
以前は日本では缶詰以外で見かけることはほとんどありませんでしたが、最近は日本のスーパーの野菜売り場でもでも、生のホワイトアスパラガスを見かけることが多くなってきましたね。
今日は、初夏の野菜アスパラガスについて調べてみました。
◇アスパラガス、白と緑は別の種類?
アスパラガスはユリ科の野菜で、自然界での旬は4月から6月頃。私達が食べているのは、地上に伸びてきた芽の部分です。
ふつう、アスパラガスというと一般的には緑色のイメージですが、実はグリーンアスパラガスもホワイトアスパラガスも種類は同じ。
アスパラガスの芽が出てきたときに、土をかぶせて光が当たらないように育てる(軟白栽培)と葉緑素ができないため、真っ白なホワイトアスパラガスになります。
◇アスパラガスの栄養価
では、アスパラガスに含まれる栄養素を見てみましょう。
アスパラガスは緑黄色野菜の仲間。ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEなど各種ビタミン類、そしてカリウム・カルシウム・鉄などのミネラル類や食物繊維、ほかにも、疲労回復効果の期待できるアスパラギン酸、動脈硬化予防に効くといわれているルチンなどの様々な栄養素がたっぷり含まれています。
しかし、これはグリーンアスパラガスの場合。
光にあてずに育てたホワイトアスパラガスでは、ビタミンAはほとんど含まれず、ビタミンB群はグリーンアスパラガスの半分以下といわれています。(なお、鉄分やポリフェノールについては、ホワイトアスパラガスがより多く含んでいます)
栄養価を考えるのであればグリーンアスパラガス、旬の味わいを楽しむ嗜好品としてホワイトアスパラガスと、食べ分けるのが良いかもしれませんね。
次は、アスパラガスに特徴的な栄養素についてさらに詳しく見てみましょう!
◇お疲れなあなたの味方、アスパラギン酸
アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、タンパク質を構成する元となっている重要な物質です。名前がアスパラガスと似ているのは、もともとアスパラガスから発見された物資であるため。スタミナ強化をうたったドリンク剤などに配合されていることでご存知の方も多いと思います。
アスパラギン酸の効果として、次のような注目すべき効果があります。
・エネルギーの産出
アスパラギン酸は、生物の活動に必要なエネルギーを作り出すための体内の化学反応(TCA回路)で、疲労物質である乳酸を代謝しエネルギーに変換する重要な役割を果たしています。
また、激しい運動を行う際には、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンという物質がエネルギー源として使用されますが、アスパラギン酸はこのグリコーゲンの生成を促進させます。
以上のような作用から、アスパラギン酸は疲労回復や、スポーツ時のスタミナアップに効果が期待されるといわれています。
・有害物質アンモニアの体外への排出
体内でタンパク質が分解される際に有害物質であるアンモニアが生じますが、アスパラギン酸は、このアンモニアを毒性の低い尿素に生成し体外に排出するプロセス(尿素回路)で必要な物質として働きます。
また、アンモニアの無毒化にかかわることで、体内での解毒を担う肝臓の働きを助けるため、肝臓を保護する作用もあるといわれています。
◇ルチンで血管を健康に!
アスパラガスの穂先に多く含まれているのがルチン。お蕎麦に含まれていることでも知られるルチンは、抗酸化物質であるポリフェノールの一種です。
弾力性がなくなった毛細血管を修復する効果作用があり、その結果、毛細血管の働きの強化、血液の流れをスムーズにして血圧を下げる効果、脳出血・脳卒中など出血性の病気を予防する効果があるといわれています。
また、ビタミンCの吸収を促す作用をもつので、美肌効果や免疫力アップ効果にも期待できます。
◇アスパラガス、ワインに合う美味しい食べ方
せっかくの春ですから、通年スーパーで入手できるグリーンアスパラガスでなく、春の旬をいっぱいに堪能できるホワイトアスパラガスのレシピに挑戦してみましょう。
今回はホワイトアスパラガスの定番の食べ方、オランデーズソースがけを紹介します。
【レシピ】ホワイトアスパラのオランデーズソースがけ
(材料)2人前
ホワイトアスパラガス 6本
・オランデーズソース
バター 80グラム
卵黄 3個
レモン汁 大さじ1
白ワイン大さじ2
塩、コショウ少々
1.ホワイトアスパラガスをゆでます。
手でホワイトアスパラの根本あたりを曲げるとぽきんと折れる部分があります。食べるのはそこから上の部分のみ。かたい部分はカットしたあと、穂先の2,3センチ程度下から根本までをピーラーで優しくなでて皮をむきます。(食べられない下の部分と皮も、一緒にゆでてうまみを取りますので捨てないでね)
次に、フライパンなど、アスパラガスを曲げないで入れられる大きな鍋に水を入れ、まずは食べられない部分&皮を入れて沸騰させます。煮立ったら、アスパラガスの根元に近い部分をお湯に入れます。1分ほど過熱してから穂先まで全体を鍋に投入して、そのまま蓋をせず8分ほど茹でます。ゆであがったら、ソースが出来上がるまでゆで汁に浸しておきましょう。
2.ソースを作ります
バターはレンジなどでとかしておきます。
小さいボウルに卵黄、レモン汁、白ワインを入れ、泡だて器で混ぜながら湯煎にして過熱します。とろみがついてきたら溶かしバターを少しづつ加えてかき混ぜて、ふんわりと滑らかになれば出来上がり。
もしとろみがつきすぎるようなら、お水を入れて調整してください。甘味が欲しいなら、はちみつをお好みで加えてもOK。
3.盛り付けましょう
ゆでたホワイトアスパラをざるにあげ、キッチンペーパーなどでしっかり水切りします。お皿にアスパラガスを並べて、オランデーズソースをかけて召し上がれ。いろどりにパセリをトッピングしてもよいでしょう。
なお、ゆであがった汁にはホワイトアスパラのうまみがたくさん出ています。玉ねぎ、マッシュルームを加えてリゾットにするととても美味しいので、是非ゆで汁も捨てずに活用してみてください。
ワインとの相性ですが、ホワイトアスパラガスには、さっぱりした辛口のワインがぴったり。繊細な風味を損なってしまわないよう、香りや酸味が強いワインは避けて、軽やかな味わいのワインを選ぶのが良いでしょう。
当ショップのノンアルコールワインなら、”ヴィンテンス白”、または、ノンアルコール・スパークリングワインの”デュク・ドゥ・モンターニュ”、”キュヴぇ・セレクション”がお薦めです。