【ヴァルポリチェッラ】ミディアムボディな赤ワインの種類:イタリア
ヴァルポリチェッラの概要
ヴァルポリチェッラは、イタリアのヴェネト州にあるワインの生産地であり、ワイン名です。ヴェネト州は以下の地図も赤いところになります。
もっと詳しく言えば、ヴァルポリチェッラは、北イタリアのヴェネト州ヴェローナ近郊で作られるワインのことになります。ヴァルポリチェッラでは様々なブドウ品種が造られ、それらのブドウをブレンドしたワインを造るのが一般的です。
<料金相場>…1本900円~50,000円
ヴァルポリチェッラの味の特徴
果実味…程よい果実味を感じるものが多いです
ボディ…ミディアムボディになります。
※ボディとは、口の中で感じられるワインの重み・コクのこと
タンニン…タンニンは軽快なものが多いです。
酸味…強い酸味を感じることができます。
アルコール度…11%~15.5%とかなり幅があります
ヴァルポリチェッラのブドウ
ヴァルポリチェッラは主に4種類のブドウが使われます。なかでもコルヴィーナ種とコルヴィノーネ種は最高に優れたワインを生み出すことで知られています。
コルヴィーナ/コルヴィノーネ…ワインにスパイシーな赤い果実と青いアーモンドのアロマを与える特徴があります。
ロディネッラ…ワインに花のアロマを加え、タンニンは控え目です。
モリナーラ…強い酸味で知られるブドウです。
ブレンドに使われる品種の栽培は、コルヴィーナが半分以上を占め、ロンディネッラ、コルヴィーノ、モリナーラと続きます。
ヴァルポリチェッラの品質による分類
ヴァルポリチェッラは価格によって品質と味わいに以下のような違いがあります。
(お手頃)…VALPOLICELLA CLASSICO/ヴァルポリチェッラ・クラシコ…チェリータルトと灰のアロマがします。CLASSICO(クラシコ)は、 古くからそのワインを生産していた特定の地域を言い、この語の付くワインは、付かないワインより一般的には上質と捉えることができます。
(やや安い)…VALPOLICELLA SUPERIORE/ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ…黒いベリーと強い酸味がします。
(普通)…VALPOLICELLA SUPERIORE RIPASSO/ヴァルポリチェッラ・スペリオーレ・リパッソ…チェリーソースと青胡椒、チョコレートのアロマが特徴です。
(高級)…AMARONE DELLA VALPOLICELLA/アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ…ブラックチェリー、イチジク、サッサフラス、チョコレート、黒砂糖のアロマがします。アマローネとは、限られた生産者がごく少量生産し、かつては王侯貴族しか口にできなかったと言われるほど 贅沢に造られた稀少なワインです。ローマ時代から培われてきた伝統製法で、干したネッビオーロを苦みのある辛口のワインに仕立てあげます。蔵の中で忘れられていたレチョートワイン(甘口ワイン)の樽から、発酵した苦いワインが見つかったことが始まりと言われています。
(高級)…RECIOTO DELLA VALPOLICELLA/レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ…ブラックレーズン、ブラックチェリー、グローブ、ローストヘーゼルナッツのアロマが特徴です。RECIOTO(レチョート)とは、「耳たぶ」という意味の伝統的な甘口ワインです。乾燥させたブドウから造られるデザートワインです。卓越したバランスの良い甘さがあり、ハチミツや熟した果実や杏の香りを含みます。レチョートのブドウは、通常の収穫時期よりも少し早く収穫し、専用の棚、もしくは木箱に並べて何ヶ月間乾燥させてから搾ります。アルコール度14°前後になります。
ヴァルポリチェッラのワイン選びのヒント
レチョートやアマローネに使ったブドウのしぼりかすをヴァルポリチェラのワインに浸すリパッソ方式で造られたワインには高級ワインのアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラに近い味わいが楽しめるお手頃なものもあります。
ヴァルポリチェッラとアッパシメント製法
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラとレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラはどちらもアパッシメントという製法で造られています。
ブドウを冬の間、麦わらの間っとの上で陰干しすることによって糖分を凝縮させてから、圧搾して、ゆっくりと発酵させる製法です。ワインは明るい色をしていますが、コクがあって風味が豊かなのが特徴です。
ヴァルポリチェッラのアロマ
第1アロマ…サワーチェリー、クランベリー、ブラックチェリー、バラ、青胡椒、シナモン
第2アロマ…バーベキューの煙、灰、タール
第3アロマ…甘いタバコ、ナツメグ、チョコレート、ローストヘーゼルナッツ、糖蜜
ヴァルポリチェッラの美味しい飲み方
<美味しく飲めるグラス>…大型の赤ワイン用グラスが最適です。
<美味しく飲める温度>…約16~20℃。
<美味しく飲める期間>…一般的に最長5年保存が利きます。
ヴァルポリチェッラに合う料理
早飲み用のヴァルポリチェッラ・クラッシコは、生ハム、 牛肉のロースト、野菜を使ったパスタサラダ、温かいスパゲティ、ピザ、リゾット、チキン料理によく合うと言われています。
ボディが強いヴァルポリチェッラ・クラッシコは、肉を使った地元の煮込み料理によく合う。
甘口のレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラは、ドライデザートやソフト目のチーズと合わせると良いです。
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは、ビーフやラムのシチューといった重い肉料理やハード・チーズと相性が良いです。
ヴァルポリチェッラは、ワインの分類によって味わいが違うので、まずはワインを味わって、自身の味覚で料理とのマリアージュを決めていくと良いでしょう。