ワイン、お酒と楽しみたい!大人のバレンタイン
2月の大イベントといえば、やっぱりバレンタイン!
日本ではチョコレートを贈る日として知られるバレンタインですが、もともとの起源はご存じですか?
さかのぼること紀元3世紀、古代ローマの皇帝であったグラディウス2世は、恋愛や結婚は戦争に行く兵士たちの士気を損なうと考え、若い兵士の結婚を禁じてしまいました。
キリスト教の司教であったヴァレンティヌスはこれを哀れに思い、こっそりと兵士たちの結婚式を執り行っていましたが、それが皇帝グラディウス2世に知られるところとなり、逆鱗に触れたヴァレンティヌスは処刑されてしまいました。
のちに、この司教ヴァレンティヌスをしのんで、彼が処刑された2月14日に聖人を祭る行事として始まったのがバレンタイン・デー。恋人たちの愛のために殉死した聖人を祭る日ということで、恋人や家族など愛する人にお花やジュエリー、メッセージカードなどを贈る日に形を変えて現代まで続いています。
日本でバレンタイン・デーが知られるようになったのは1950年代後半。
チョコレートメーカーのメリーチョコレートが、ヨーロッパでは2月14日に恋人へ贈り物をする習慣があるということにヒントを得て、大手デパートで「バレンタインに愛する人へチョコレートを贈ろう」という企画を打ち出したのが最初でした。
それから徐々に大手チョコレートメーカーやデパートがバレンタイン商戦に参入し、いつの間にか日本ではバレンタイン・デーはチョコレートの日として定着。いまでは老若男女を巻き込んで、恋人や片思いの相手のみならず、友達、家族やいつもお世話になっている人などにチョコレートを贈る国民的なイベントに成長しました。
なんと、一年に売れるチョコレートの10%パーセントが、バレンタインの日に売れるとのこと!バレンタイン関連の経済効果は1300億円にも上るそうです。
さて、バレンタインにもらったチョコレート。
せっかくのチョコレートをさらに美味しくする、相性ピッタリの飲み物について考えてみましょう。
やっぱり大人がチョコレートを楽しむときに合わせたいのはお酒。
まず、チョコレートと好相性と言われるのがウイスキーです。ウイスキーの主原料の麦の風味がチョコレートの主原料であるカカオの風味によくマッチするほか、ウイスキーを熟成させる樽のもつふくよかな香りはチョコレートと好相性です。
また、意外にも好相性なのが黒ビール。焙煎した大麦や麦芽を原料にした黒ビールはビターで濃厚で、ビールそのものがチョコレートやコーヒーのようなフレーバーを持っています。特にダークなチョコレートと合わせることでお互いの味わいが引き立てられます。
そして、ロマンチックなバレンタインなら、やっぱり合わせたいのはワイン!
一般的に、チョコレートに合うといわれるのは、南仏のバニュルス、ポルトガルのポート、イタリアのヴィン・サント、スペインのペドロヒメネス(シェリーの一種)など、途中で発酵を止めてブドウ本来の甘みを残したワインや、干したブドウから作った甘いワインです。
特に、甘い赤ワインのバニュルスはダークなチョコレートに合うワインとして有名。一度は試したい組み合わせです。
注意したいのは、赤ワインとダークチョコレート。一見よく合いそうに感じる組み合わせですが、赤ワインはタンニンというワインの渋みの元となるポリフェノールを豊富に含み、また、チョコレートにもカカオ・ポリフェノールが含まれ、これがチョコレートの苦みやほろ苦さのもとになっています。ですので、渋いワインに苦いチョコレートを組み合みあわせると、ポリフェノールどうしがぶつかり合って苦みが増幅されるので注意が必要です。チョコレートに赤ワインを合わせるなら、柔らかな味わいのワインを合わせてみましょう。
それから、ワインの原料はブドウなので、干しブドウが入ったチョコレートは赤ワインととても好相性です。ぜひペアリングしてみてください。
白ワインはあまりイメージではチョコレートと結びつきませんが、辛口の白ならビターチョコ、甘口ならミルクチョコやホワイトチョコなど、なかなかオールマイティーに良い相性を見せます。
特に、共通性のある香りを持つワインとチョコレートを合わせるのがグッド。例えば、ワインの樽の香りがナッツにたとえられることがあるように、ナッツが入ったチョコレートはワインと好相性です。ナッティーな香りのあるシャルドネなどと合わせてみてください。
オレンジピールの入ったチョコレートを柑橘系の香りをもつ白ワインと合わせる、ストロベリーチョコをロゼワインやロゼスパークリングに合わせるのも良いですね。
アルコールを控えている方なら、ぜひ湘南ワインのノンアルコール・スティルワイン「ヴィンテンス」シリーズをチョコレートに合わせて、バレンタイン気分を盛り上げてください。