ワインの水割りはワインの文化的に正しい
ワインはストロング缶よりもずっと強いアルコール度数ですよね。10%以上、平均13度、高いものは15度にも及びます。
そうだ、ワインを水割り(もしくはロック)にしよう
こんな感じで、ワインに水を足したり、氷を加えたりしている方もいますよね。
ワインは醸造家の作品だから、ありのままに楽しまないなんて有り得ない!
こんなことが言われそうですが、実は、ワインの水割りがワインを楽しんでいる国では普通に行われていることです。「ワインを水で割る」ことが「ワインを分かっていない」ことにはなりません。
フランスやドイツでは、ワインの水割りは普通に楽しまれているのです。
ドイツにはヴァインショルレと呼ばれるワインの水割りがある
ドイツでは、はワインの水割りにはちゃんとした飲み物名が付いています。白ワインと炭酸水をプラスしたものはヴァインショルレ(Weinschorle)と呼ばれています。
ヴァインショルレは、組み合わせから分かるように、爽やかで清涼感を必要となる夏場に好んで飲まれています。
ドイツのレストランやカフェの品書きにも載っており、ワインというよりは、清涼飲料水のような認識で飲まれます。
赤ワインの水割りの場合は、ロートヴァインショルレ(Rotweinschorle)と呼ばれます。フルーティーで酸味のあるタイプの白ワイン、タンニンが少ない赤ワインが合ういます。。
ドイツのミネラルウォーターは炭酸ガス入りが多く、しかも強炭酸なのが特徴です。
ワインと水が1対1で混ぜるのがベーシックですが、夏場では清涼感を高めるために、ゾマーショルレ(Sommerschorle)と呼ばれる炭酸水の割合が高いものが、ドイツ人には好まれているようです。
あのナポレオンも水割りワインを楽しんだ
あの有名なフランスの皇帝ナポレオンもワインを水割りで飲んでいました。
ナポレオンが遠征中の陣内で戦略を練りながらワインの水割りを飲んでいました。
ナポレオンはワイン通で、彼が愛したワインで有名なのが、ブルゴーニュの王と呼ばれる「シャンベルタン」のワインです。シャンベルタンは、最も偉大な赤ワインの産地と言われるブルゴーニュのコート・ド・ニュイ最大の産地です。
シャンベルタンから生み出されるワインは、パワフルで男性的、非常に長命という特徴があり、まさにナポレオンを象徴するかのようなワインです。
ソクラテスもワインの水割りを飲んでいた
プラトンの『饗宴』にはソクラテスがワインを飲んだことが記述されています。、紀元前469年頃に生まれ、紀元前399年まで生きたギリシャの哲学者ソクラテスはいくら飲んでも酔わない酒豪だったと伝えられています。
この頃のギリシャ人は、ワインを水割りで飲む文化が浸透していたと言われています。
フランスの哲学者、批評家ロラン・バルトは、古代ギリシャ人が、一般的に大量の水で割ったワインを飲んでいたと述べています。ワインに対して水の量は8倍なので、かなりワインを薄めていたことが分かります。
当時のギリシャ人は、ワインの水割りは、ワインとは違った「神聖な甘美」を味わえるとされていました、。
最後に:ワインに氷や水を入れるのはブドウが熟した新世界のワインがおススメ
ワインの水割りをする際に、ワインの味を保ちながら割ることができればいいですよね。そこで、オススメなのが、オーストラリア、カリフォルニア、チリなどのニューワールドのワインです。
温暖な環境で育ってブドウが熟し、味わいが濃くフルーティーなワインが多いからです。なので、氷を入れても、味わいを感じやすいです。
特に。一般的にコンビニに行くと目にするようになったチリワインは非常にコスパが良いです(コスパが良いからコンビニに置かれている)。
また、炭酸酸いを入れる彩は、ワインの風味を損なわないために、塩分の少ない炭酸水を選ぶと良いとされています。
ぜひ、ワインの水割りをする時は参考にしてみて下さい。