「白ワインの酸味」と料理のマリアージュについて
ワインは酸味があるからこそ、軸がしっかりとした大人の味わいの土台を作ります。酸味には、以下の3つがあります。
・ブドウ由来の酒石酸
・リンゴ酸
・リンゴ酸の発酵で変化した乳酸
リンゴ酸が多ければ、酸味が鋭く、爽やかに感じれます。酒石酸や乳酸が多いとまろやかに感じられます。
そこで、今回は、白ワインの酸味と料理のマリアージュについて、お伝えしていきたいと思います。
酸味がミディアムな白ワインと料理のマリアージュ
穏やかな程よい酸味は、肉や脂や塩味をすっきりさせ、土の香りやきのこなどの大地の味をふくよかにします。
そこで、肉の甘みや脂身のうまみを凝縮したハムやソーセージはすっきりとした味にすることで、ワインの酸味もマルク感じられ、お互いが相乗効果を発揮します。ハム類の塩気をワインの果実味がまろやかにするケースもあります。
白ワインの酸味に合うおススメのハム
・ビアシンケン
牛・豚肉の生地に塩漬け豚の角切りを入れたハム
・ケーセ・ヴルスト
チーズ入りソーセージ
・パプリカリオナー
牛・豚肉の生地に、赤・緑のパプリカが入ったハム
・ピラーテンヴルスト
牛肉の生地に、豚肉のあらびきを混ぜ、グリーンペッパーを散らしたもの
みりん醤油で焼いた竹の子からは栗のような香りが出るので、ワインの酸が杏子系に変わり、ふくよかに感じられます。
竹の子を皮ごと米ぬか、鷹の爪とともにたっぷりの水で茹で皮をむいて適当な大きさに切り分け、しばらく水にさらします。水にさらして、えぐみや渋みを除いた竹の子に、強火で焼き色をつけて、醤油のたれをかけながら、照りをよく焼き上げます。
酸味が強い白ワインと料理のマリアージュ
若々しく強い酸味は、酸味がきいた料理には会いません。酸味は相殺されずに、むしろ、鋭く残って、マイルドになりません。
うなぎの白焼きであれば、酸の角が取れてマイルドになり、白ワインのフルーティーさもいい方向に際立ちます。うなぎの味も引き立ち、シンプルな調理で素材の旨味を引き出すことができ、とても良いマリアージュを作り上げることができます。
うなぎは皮側をしっかりと焼いてくせを抜き、身のほうは色が変わる程度に軽く焼きます。さらに強火で20分蒸せば、身のクセを抜くことができ、ふんわりと仕上がります。食べる前にさっとあぶって、香ばしさを加えるのも良いでしょう。
小さなボリュームにえび、かにの卵、香菜など多彩な食材が入っているシューマイは、白ワインの酸味と味が共鳴するだけでなく、いい具合に反発し、それが味の複雑さを作り、うなぎの白焼きとは違ったマリアージュを表現します。
豚肉とえびをしっかり練って、粘り気を出すことで、プリっとした触感と、ギュッとした旨味をふくんだたっぷいの肉汁が口の中へ広がっていきます。
最後に
赤ワインと料理のマリアージュだったり、スパークリングワインと料理のマリアージュとは違い、白ワインは、独特のすっきり感と重みの両面性があり、そこには酸味が深く関わっています。
白ワインの酸味と料理のマリアージュは、随時更新・追加していきたいと思います。ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。