ワインアレルギー?ワインを飲む時だけ体調が悪くなるのは何が悪いの?
ワインを飲んだ翌日に、以下のような症状になったことはありませんか?
・激しい頭痛が起こった
・鼻づまりになってしまった
・吐き気がずっと襲ってきた
・顔がむくみ始めた
・腕や足に真っ赤なじん麻疹ができた
しかも、ワインを飲んだ時と場合によって、症状はまちまち。
ワインに対する有害反応は、すべてではありませんが、ほとんどはアレルギー症状ではありません。
本当のアレルギー反応には、抗原に対する免疫反応によって引き起こるからです。
結論から言うと、現在も、ワインと体調不良の決定的な因果関係ははっきりとしていません。
アルコールとALHDの欠損
アルコールが肝臓で酵素によって分解されると、アセトアルデヒドという物質ができます。
アセトアルデヒドは毒性のある化合物で、二日酔いの主原因の一つになります。
ただ、ほとんどの場合は、アルデヒド分解酵素であるALDHによって、アセトアルデヒドは、害の少ない酢酸に分解されます。
しかし、日本人の約85%はALDH欠損型の遺伝子を持っていると言われており、ALDH欠損型の人たちがお酒を飲むと、不快な症状を経験することになります。
ALDH欠損型の人は、ワインだけでなく、お酒全般に対して、顔や首が赤くなったり、頭痛、血圧低下、吐き気などの症状が出てしまう傾向があります。
ワインで体調を崩す理由が亜硫酸という風潮
ワインの亜硫酸がしばしば有害だと語られますが、ワインによる亜硫酸は、ドライフルーツよりも少量です。
MELLOWでは、以前に「ワインの酸化防止剤ってぶっちゃけどうなの?ワインの酸化防止剤まとめ」という記事を公開しています。
そこでもお伝えしていますが、メルシャン社のワイン情報サイトによれば「亜硝酸塩は体重50Kgの人が毎日9リットルずつ90日間ワインを飲み続けても、慢性毒性の症状は起きない」という動物実験データがあります。
ワインで体調を崩すと言われているヒスタミン
他のお酒は大丈夫なのに、ワインになると体調が崩れてしまう際に、ヒスタミンが関係しているという指摘もあります。
ヒスタミンは、本物のアレルギー反応の際に放出される薬理作用のある化学物質の一つで、一般的にはワインに対する有害反応の主犯と捉えられています。
・赤ワインには1リットルにつき約3g~4g
・白ワインには1リットルにつき約1g
と言われています。ワインに有害反応が出る人は、ヒスタミンの分解酵素が欠乏しているため、ヒスタミンが分解できないと言われています。しかし、ヒスタミン含有量とワイン不耐性の相関関係を見出せないという研究結果も出ています。
ワインにアレルギー源とは、卵やミルクが含まれていた!?
最後の可能性として、ワインによっては、アレルギーの原因となる卵やミルクが含まれているケースがあるというものです。
ワインの醸造では、ファイニングと呼ばれるプロセスがあり、この作業によってワインの色調やスタイルが補正されます。
このファイニングの際に使われる素材の中に、卵白やミルクがあります。卵白やミルクは、ワイン中の物質と結合して、ワイン中から取り除かれることになりますが、極めて微量な成分がワイン中に残留することがあり、その結果、アレルギー症状がひき起す事態を招きます。
2012年からEUでは、EUは、ワインに含まれるアレルギー源となる物質の有無を、ボトルに表示することを義務付けられています。また、EUでは、ファイニングによる卵白やミルクなどの残存許容量を0.25mg/lと定めています。
最後に
今回はワインを飲むと、翌日の症状が悪くなってしまう人へ向けて、ワインを飲むと体調が悪くなると考えられるケースを、
・ALDH
・亜硫酸
・ヒスタミン
・ファイニング
などの観点から述べてきました。体調が悪くなるのであれば、無理はしないようにしましょう。湘南貿易でオススメしているノンアルワインは、本物のワインからアルコールを除去した味は本物のノンアルなので、アルコールで症状を崩す方には、美味しく頂けると思います。
ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。