ボジョレー・ヌーヴォーとは何者?日本で流行る理由と面白キャッチコピー集
ボジョレー・ヌーボーって何語?
ボジョレー・ヌーヴォーとはフランス語です。
ボジョレーはフランスの地区の名前です。フランス南東部にあるワインの名産地ブルゴーニュ地方になります。
ヌーヴォーとは、フランス語で「新しい」「新鮮な」という意味です。つまり、ボジョレー・ヌーヴォーとはボジョレー地区のブドウを使った早飲みワインということになります。早飲みワインとは、熟成させずに新鮮な状態で飲むことに適しているワインです。
ボジョレー・ヌーヴォーは、夏に収穫したガメイというブドウ品種から造られています。
なんで、ボジョレー・ヌーボーでみんなが騒ぐの?
実は日本のボジョレー・ヌーヴォーに対する加熱は、フランスを超えて、世界トップと言われています。ボジョレー・ワイン生産者組合によれば、日本のボジョレー・ヌーボー輸入量は2012年で6.6万ヘクトリットル、ボトル換算で880万本と、2位米国の1.6万ヘクトリットル、220万本を引き離し世界トップ。
凄いことになっていますよね。ここには様々な理由があり、それらが掛け算になり、日本でボジョレー・ヌーヴォーが馴染んだと言われています。
まず、「解禁日」という限定的な感覚が、物好き、新しい物好き、限定好きの日本人の気質にマッチして毎年盛り上っていると言われています。
そして、ボジョレー・ヌーヴォーは日付変更線の関係上、フランスより早く解禁日が来ます。
こうした様々なキャッチーな特徴は、ニュースとして打ち出しやすいため、マスメディアがどんどん取り上げていきます。
さらに、日本人は、熟成した複雑な味のワインに馴染んでいません。早飲みワインはアルコール飲料として多くの人に飲みやすく、「ワインって意外と飲みやすい」など、ワイン初心者向けにフィットしたのも、ブームを作った理由と言えます。
現在は11月の風物詩として定着しており、ブームというよりは、「11月と言えば、ボジョレー・ヌーボー」といった空気感がイベントを盛り上げていると言えます。
ボジョレー・ヌーヴォー名物キャッチコピー、過去にはどのようなものがあったの?
ボジョレー・ヌーヴォーと言えば、毎年、ワインの出来栄えを一言で表すキャッチコピーが話題になります。では、過去のキャッチコピーを見ていきましょう。
1995年「ここ数年で一番出来が良い」
1996年「10年に1度の逸品」
1997年「1976年以来の品質」
1998年「品質は昨年より良い」
1999年「10年に1度の当たり年」
2000年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
2001年「ここ10年で最高」
2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
2003年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」
2004年「香りが強く中々の出来栄え」
2005年「ここ数年で最高」
2006年「昨年同様良い出来栄え」
2007年「やわらかく果実味が豊かで上質な味わい」
2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
2009年「過去50年でも素晴らしい出来」
2010年「1950年以降最高の出来と言われた2009年と同等の出来」
2011年「近年の当たり年である2009年に匹敵する出来」
2012年「ボジョレー史上最悪の不作」
2013年「小粒だが味の濃いブドウが収穫できた」
2014年「エレガントで味わい深く、とてもバランスが良い」
2015年「記憶に残る素晴らしい出来栄え」
年で出来栄えを比較していることが多いようですね。毎年のキャッチコピーのつじつまが合わないような気もしますが、一言でその年のワインの出来を表現するのは難しいですよね。
スポーツ選手に「10年に1人の逸材」「〇〇選手の再来」などと付けるように、実際にはどう転ぶか分からないといったところかもしれません。キャッチコピーに敢えて煽られて、その煽りに匹敵する味かどうかを確かめてみるのも楽しいですよね。
最後に:世界には様々なヌーヴォーがある!
以上、ボジョレー・ヌーヴォーについて簡潔にまとめてみましたが、いかがでしょうか?
ボジョレー・ヌーヴォーはあくまでも、ボジョレー地区のヌーヴォー(早飲みワイン)で、世界には様々なヌーヴォーが存在します。
秋にはイタリアの「ノヴェッロ」。個性があっておもしろい味が楽しめると、ワイン通にも楽しまれています。2016年の解禁日は10月30日。
また、オーストラリアでは「ホリイゲ」という早飲みワインが有名です。ウィーンで造られるホイリゲが本場中の本場と言われ、解禁日は、聖マーティンの日(11月11日)で、その日から1年間ホイリゲとして楽しまれています。
また日本にも「山梨ヌーボー」と言われる早飲みワインがあります。11月3日解禁で、フレッシュでフルーティーな果実の香味が特徴です。
いろんなヌーヴォーを楽しんで、どれが真のヌーヴォーなのか、はたまた、自分にフィットするのかを確かめてみると、毎年のヌーヴォーの楽しみも増していきます。ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。