ワイン用ぶどうの収穫時期って?
ワインには、赤・白・スパークリングなどがあり、食事や好みに合わせて選ぶことができます。
しかし、そのワインの主となるぶどうの収穫時期が、作られるワインの種類によって異なることをご存知でしょうか?
知ればぶどうの品種にもこだわりたくなるかも知れません。
早摘みだからフルーティー!8月のぶどうはスパークリングワインに
スパークリングワインと言えば、フランスのシャンパーニュ地方を思い浮かべる方が多いでしょう。
広大な土地に美しく実るぶどうは、太陽の恵みをたっぷりと受け、美味しく育ちます。
ワインを飲まれる方にとっては、最初に味わいたい一杯でもありますよね。
口の中で弾ける上品さと、香り高さが特徴のスパークリングワインは、フレッシュさが楽しめることでも人気です。
その理由は、早摘みされているぶどうにあります。
スパークリングワインに使用されるぶどうは収穫が最も早く、8月に時期を迎えます。
収穫のタイミングを早くすることで酸味が高く、アルコール度数の低いワインを作ることができるからです。
また、早摘みすることで、天然の有機酸をたっぷりと含み、非常にフルーティーで、スッキリ爽やかなスパークリングワインに仕上がるのです。
黄金色に輝く白ワイン!9月はあまーい白ぶどうの収穫時期
白ワインは、淡い黄緑色や美しい黄色が特徴的です。
中でも甘口の白ワインは濃い黄金色をしており、非常に美しいと言えます。
白ワインで使用されているぶどうと言うと、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースニングなどが挙げられます。
日本では、固有品種である「甲州」が有名で、控えめな香りとやさしい酸味を持つとして人気です。
白ぶどうは、開花から約100日経った9月になると、収穫の時期を迎えます。
黄緑色やグレーがかったピンク色の果皮を持っており、甘い香りを放ちます。
白ワインは、甘口から辛口までありますが、甘みが凝縮された遅摘みの過熟したぶどうや、貴腐化したもの、水分だけを凍らせたぶどうを使用することで、より甘みの強い美味しい白ワインを作ることができるのです。
9月~11月は黒ぶどう!熟成した愛されワインができあがる
赤ワインに使用されているぶどうは、黒ぶどうと呼ばれています。
黒ぶどうで良く知られているのは、ボジョレー・ヌーヴォーに使用されているガメイや、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンといったものでしょう。
黒ぶどうは9月に収穫される早めのものから、11月に収穫されるものまで品種によって様々です。
他のワインに使用されるぶどうに比べて収穫が遅いと言えるでしょう。
また、ぶどうの皮から色や旨味を抽出し、長期間の発酵を必要とするため、樽に移されるまでの時間も長く、そこから更に熟成期間を経なければなりません。
中には、5年もの熟成期間を経るワインもあります。
黒ぶどうから作られる「熟成されたワイン」が愛される理由は、ここにあるのかも知れません。
ワインに興味を持ちながらも、アルコールが苦手な方には、本格的なノンアルコールワインもお勧めです。
ワインそのものの魅力を味わうことができるでしょう。