0から分かるビンテージワインの基本。ビンテージワインの知識を深めよう!
ワインの中でも、高級なイメージのあるビンテージワイン。
ワインを飲むのが好きな方でも、ビンテージワインについては、あまり詳しく知らないという方もいるかもしれません。
そこで、今回は0から分かるビンテージワインの基本をまとめてみました。
ビンテージワインの特徴
ビンテージワインの特徴は、次の2つです。
・生産年の天候により仕上がりが大きく異なるワイン
・数年、数十年と熟成を経て、刻々と味わいが変化するワイン
そして、このビンテージワインの2つの特徴が美味しいワイン造りに繋がります。
なぜなら、良いワインは「複雑でバランスが良い」と言われるからです。
「複雑=多種多様な味わい」、「バランスが良い=特定の要素が目立たない味わい」と言えます。
一般的に若いワインは単純で特定要素が強いバランスの悪いワインになりがちなのです。
ビンテージワインがワイン通に愛されているのは、ワイン通を唸らせるワインの味を造るからです。
ただし、人には自分の舌の好みもありますから、若いワインの方が飲みやすい方も多いはずです。
ワインに慣れ、ワインと深く接するにつれて、ビンテージワインが持つ味の魅力に気付く方もいるでしょう。
収穫年には当たりハズレがある
ビンテージワインで大事なのが、収穫地と収穫年です。
ワインは収穫地と収穫年によって質が異なるからです。
良い天候、良いブドウ、良い醸造に恵まれ年に造られた収穫地のワインは、美味しいワインに仕上がります。
いわゆる「当たり年」です。
もし、あなたが美味しいビンテージワインを探すのであれば、ワインの産地の当たり年を知る必要があります。
書籍、Webサイトなどでビンテージワインの専門家が当たり年ワイン早見表を公開しており、年代別、地域別で当たり年ワインを見つけることができます。
大切な人の誕生年ワインや恋人や夫婦の記念年などに年号ワインを探している方は、収穫年は決定しているので、どの収穫地(産地)が一番当たりだったかを探すと良いですよね。
ワインの収穫地(産地)でビンテージワインを探している方は、その収穫地の中で、一番の当たり年を探せば、美味しいビンテージワインを見つけることができます。
当たり年以外のワインも同時に買って飲み比べることで、当たり年のワインのクオリティをより感じることができるでしょう。
飲む前に最低一週間はボトルを立てておきましょう
ワインは熟成の過程で、長い時間をかけて不溶性の沈殿物であるオリが発生します。
オリそのものは元々ワインに溶け込んでいた成分が固形化したものなので、飲んでも特に問題はありませんが、口当たりが悪く、強い渋味を持っているため、ワインを味わう妨げになるのも事実です。
たんぱく質やポリフェノール、渋み成分であるタンニンや色素成分であるアントシアニンなどの成分を豊富に含んだ上質なワインほど、オリが発生しやすくなります。
オリが底に溜まったままだとワインを注ぐ際に、グラスにオリが入るのを防ぐことができます。
配送や持ち運びによってボトルが振動すると、オリが舞ってボトル全体に浮遊してしまいます。
ビンテージワインを飲む前は、ボトルを立てて澱を瓶底にためるようにしましょう。
一週間ほど立てて保管すると良いでしょう。デキャンタを持っている場合は、オリを取り除いて飲むようにしましょう。
ビンテージワインの見た目の汚れは上質の証!?
ワインの理想的な保管条件は温度が15℃前後、湿度が75%前後と言われていて、同時にカビが発生しやすい環境であるとも言えます。
特に長期間保存するビンテージワインは、キャップシールの中、コルクの上部にカビがつくことが多くあります。
ある意味、理想的な保管条件を満たした証でもあります。
また、ビンテージワインは、ラベルなどの外側の汚れや劣化は避けられません。
長く保管されればされるほど、外見は完全な状態ではなくなります。
長期間理想的な状態で保管されていたワインの多くは、高い湿度によってラベルにシワやシミができます。
コルクはゆっくり丁寧に抜きます
熟成を重ねたワインのコルクが柔らかくもろくなります。
若いワインのコルクを開けるときにですら、コルクをボロボロにしてしまう方は要注意です。
若いワインのように勢いよく抜くのは止めましょう。
ビンテージワインでは、コルクをゆっくりと丁寧に引き上げ抜くようにして下さい。
もしコルクが折れてボトルの中に落ちてしまったら、その時はデキャンタに移して飲むようにしましょう。
ビンテージワインを確実に楽しむなら、デキャンタを用意すると確実です。
ゆっくり丁寧にグラスに注ぎ、一本丸ごと開けるようにする
先ほど、オリの話をしましたが、ビンテージワインを飲む時は、グラスに勢いよく注ぐと、オリが舞い上がる可能性がありますので、ゆっくりと注ぐようにしましょう。
ビンテージワインを注ぐ際に不安な方は、デキャタンで分離すれば、確実です。
ビンテージワインは、同じ1本でも上部と下部では味わいが異なり、それを楽しむのも魅力の一つです。
というのも、ボトルの下部ほど濃度が濃くなるからです。
最後に
以上、0から分かるビンテージワインの基本について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
高級なビンテージワインを口にすることは、カフェでコーヒーを飲むようなことに比べれば、非日常的なことの方がほとんどだと思います。
自分からではなく、招待されたパーティーなどでビンテージワインに接することもあるでしょう。
その時に、ビンテージワインついてある程度知っていれば、ビンテージワインをきちんと楽しむことができます。
ぜひ、今回の記事をきっかけに、ビンテージワインについて、自分なりの知識を深めてみて下さい。
自分の生まれた年の当たり年ワインなどを見つけるところから始めるといいかもしれません。