「ワイン豚」が気になる!美味しさの秘密とおすすめの食べ方
「ワイン豚」は「ワインとん」と読みます。
名前の通り、ワインをたっぷり飲んで育った豚のことで、美味しくて健康的な豚肉になると言われています。
ワイン豚の美味しさの秘密と、その魅力を生かす食べ方に迫ります!
ワイン豚はどのように育つのか
ワイン豚は、ブドウとワインで有名な山梨県で生まれました。
とある養豚場で体調を崩した子豚にワインを飲ませてみたところ、元気に育ったのがそもそものきっかけです。
ワイン豚は、豚にただグビグビとワインを飲ませればできあがるというものではありません。生まれた子豚を大事に育て、体重が50キログラムぐらいになったところで、初めてワインを与えます。
ただ、飲ませ過ぎてもいけないようです。
1日に決まった量を朝夕2回与えながら、さらに飼料を工夫して肉にサシや甘みを作っています。
ワインを適正量飲み続けた豚たちは、ストレスもなく健康に成長します。そのため病気にもかかりにくくなるので、余計な薬も使わなくて済むのが特徴です。
ワイン豚の旨みの秘密とは
ワイン豚に飲ませるワインは、あっさりした白ワインです。
濃厚なワインを与えた方が肉の旨みも濃くなりそうな気がしますが、それだと肉にワインの味やにおいが残って、かえって肉としての品質を損ねてしまうのです。
白ワインをたくさん飲んだ豚の肉からは、獣臭さがきれいに消え、アクもあまりありません。
そして透き通った脂身には旨さがギュッと濃縮されながらも、さらりとした味わいになります。
赤身の肉もやわらかくジューシーで、食べると肉と脂のまろやかな甘さが口の中に広がるのです。
豚肉の美味しさは脂身の旨みが大きく影響しますが、ワイン豚の脂身はたっぷりとした厚みになり、質も高くなります。
生産者の工夫で、豚たちはサシの入りやすい体質に育てられてもいるため、その旨みを十分に味わえます。
ワイン豚のおすすめの食べ方は
ワイン豚を食べるなら、肉や脂身が持つ美味しさを生かした調理方法がおすすめです。
焼くときには、調理用の油を引かずに肉自体の脂を使うと、旨みを逃がさず丸ごと味わえます。
ワイン豚の肉は霜降りになっているので油を使わずに焼け、風味も損なわれません。
味付けは塩コショウだけとシンプルにしましょう。塩が肉と脂身の甘みを引き立ててくれます。
アクが少ないため、しゃぶしゃぶにするのにも向いています。やわらかく、さっぱりした味わいには、コクのあるタレが合います。
ワイン豚の肉は、脂身にしつこさが感じられず風味もさわやかなため、トンカツのようにこってりした料理も、食べやすく仕上がるという利点があります。
臭みのなさを生かして角煮などにすると、味だけでなくボリュームの点でも満足できるでしょう。