安くておいしい!家計の応援団・鶏肉と合うワインは?
鶏肉といえば、牛肉や豚肉より安くて、いろんな調理方法で美味しく楽しめる家計の応援団的食材ですよね。
今回は、そんな鶏肉とワインを合わせるコツについて考えてみましょう。
◇調理法に要注目!
一般的に牛肉などの赤い肉には赤ワイン、鶏肉などの白いお肉には白ワインと言われていますが、素材と同じくらいに考慮が必要なのは調理法。
ソースの味わいや、使っているハーブやスパイスの香りに共通性があるワインをセレクトするのがペアリングの成功のコツです。
基本はさっぱりした味わいの料理ならすっきり白ワイン、ローストしたりスパイスを使ったり、濃厚なソースを合わせるような料理なら厚みのある白ワインや赤ワインがベーシックルールです。
・ホワイトソースを使ったチキン料理には?
チキングラタンやホワイトシチューに鶏肉が入っているように、鶏肉とホワイトソース、クリームソースはとっても好相性ですよね。
ホワイトソースを作るには、バター、小麦粉、牛乳を使いますが、バターの風味やクリーミーな味わいによくマッチするのが樽熟成したまろやかな味わいの白ワインです。カリフォルニアなどのオークがよく効いたシャルドネや、フランス・ローヌ地方のマルサンヌやルーサンヌを合わせてみてください。
・ハーブを使ったチキン料理には?
ハーブ焼きなど、ハーブを使って仕上げた鶏料理には、同じくハーブ系のフレーバを持ったワインのソーヴィニョンブランがぴったりです。
サラダなどさっぱりした味わいの料理の場合は、フランスなど冷涼な地域のソーヴィニョンを、ローストにはカリフォルニアなど温かい地方のソーヴィニョンがより合います。
・カレーやタイ料理などスパイシーなチキン料理には?
スパイシーな味付けや、甘辛い味付けの料理には、ドライリースリングなど少し甘みがある味わいのワインを合わせると、料理とワインのつり合いが取れてお互いの美味しさを引き出します!
・ローストチキンには?
パリッ焼けた皮がかぐわしいローストチキン。
ローストによる香りが加わっているため、さっぱりした白ではなくコクのある白ワイン、また、軽めの赤ワインも合います。
シンプルに塩コショウで焼いたローストチキンの場合、オークの効いた白ワインのシャルドネや、赤ならピノノワールなど軽めの赤がおすすめです。
クリスマスのチキンのように、鶏の中に野菜など(スタッフィング)を詰めて焼きグレビーソースで頂くタイプであれば、ミディアムボディの赤ワインが良いでしょう。
・トマトソースを使ったチキン料理
こちらも、白ワインより赤がよさそう。ミディアムボディを選びましょう。
・バーベキューチキン
濃厚なバーベキューソース、甘くてスパイスが沢山入っていますよね。
同じようなスパイシーなフレーバーを持つシラー(シラーズ)や、甘みが感じられるジンファンデルも良いでしょう。
◇チキン以外の鳥のお肉は??
日本では鶏以外の鶏肉を口にする機会はあまりありませんが、ヨーロッパやアメリカでは、鴨、七面鳥、ウズラなど鶏肉以外の鳥類のお肉もよく食べられています。
そういった地域では、鳥肉をホワイトミート(鶏肉、ターキーブレスト(七面鳥の胸肉)など)とダークミート(鴨、その他の鳥類)に分けて区分しており、一般的にホワイトミートには白ワイン、ダークミートにはピノノワールやジンファンデルなどのやや軽めの赤ワインを合わせることが多いようです。
鶏肉以外の鳥類で、日本で食べる機会が多いのは鴨でしょう。鴨料理を食べる機会があれば、ぜひブルゴーニュワインなどのピノノワールと合わせてみてください。
しっかりした風味を持ちながら、牛肉のような脂っこさがなく、素材のおいしさがダイレクトに味わえるシンプルな調理法が多い鴨には繊細なピノノワールがよく合います。