うんちくを語るワイン通はうざい?ワイン通を嫌いになる心理と理由とは?
ワインのうんちくを語る人はウザがられたり、嫌われたりする傾向にあるようですが、その理由は、いたって簡単。皆さんは何だと思いますか?
それは、うんちくを語ってしまうワイン通の方の多くが、コミュニケーションの本質を理解していないからです。
うんちくとは、「突発的に始まり、突発的に終わる」コミュニケーション
相手が求めた問いに対してうんちくで返すのであれば、それはコミュニケーションとして成り立ちます。
しかしながら、相手の質問以外で、うんちくを披露してしまうと、そのうんちくは、相手にとっては突発的で、しかも、無関係で、やり場を失くしてしまいます。相手がうんちくを話し終わっても、そもそも自分と関連性がないため、反応に困り、コミュニケーションのリズムが悪くなります。結果、居心地が悪くなり、うんちくに嫌悪感を示すわけです。
うんちくを話すことの目的が自己承認のためであると見透かされている
うんちくを語る際に嫌われる人は、「うんちくを相手に伝えたい」という<相手への想い>ではなく、「そんなうんちくを知っている自分の凄さを認めて欲しい」という<自分への想い>を相手にぶつけています。この状態はまさに<自分よがり>ですよね。
聞いている側も、「私を思ってくれている感がゼロ」なのがひしひしと伝わっているため、相手のうんちくが寒く感じます。知識を自分のために使うのか、相手のために使うのか、嫌われるワイン通と好かれるワイン通はここが大きく違います。
宴を楽しむ、料理を楽しむ、状況を楽しむためのうんちくになっているかどうか
ワイン通のプロで評判の良いソムリエは、むやみやたらに知識をひけらかしたりしません。レストランで過ごすその人の状況や心境を考えて、自分の経験豊富なワインの知識で、楽しい時間をリードします。そして、ワインの知識はワインの知識で終わりません。ワインは料理とのマリアージュも大事になります。料理が美味しくなるように、ワインのうんちくは活用されていくわけで、その活用された際に、活用した意図を伝えるために、うんちくは相手に披露されるのです。すると、うんちくを聞いた相手は、自分を思ってくれて、深く考えて、リードしてくれて、もてなしてくれたんだと感激するのです。
自分に酔った仕草がワイン通に「うざい」と「嫌い」の感情を起こす
例えば、「これみよがしにワイングラスを回す」という仕草。自己陶酔が溢れていますよね。私たちが酔いたいのはワインであり、ワイン通の仕草ではありません。ワイン通の自己陶酔に溢れた仕草は、SNSで勘違いな自撮りをしている人を見た時の印象に近いはずです。
さらには、自分のワインに対する軸を相手に強制させるのもNGです。あくまでも提案や知識の一つとして留めて、相手は相手のペースに合わせましょう。うんちくを語って、ペースを合わせてくれない場合は、そのうんちくが完全にウザいということになります。
最後に
以上、うんちくを語るワイン通が嫌われる理由についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか?
ワイン通だけでなく、自分の好きなことを語る時は、独りよがりになってしまいがちなので、一呼吸おいて、相手のためを考えて、冷静に行動するようにしましょう。