チーズの青カビってそもそも何?チーズの青カビについてとことん掘り下げてみました
チーズの青カビ。
「チーズの種類によっては青カビを含んだチーズがあって、でも、食べられる」ということは知っている方がほとんどかもしれません。
では、「青カビって一体何?」と聞かれると、答えに迷ったりしませんか?
そこで、今回はチーズの青カビについて、分かりやすく掘り下げていきたいと思います。
青カビのチーズとは?
青カビのチーズとは、牛乳や羊乳を原料にして作ったチーズに青カビを繁殖させるナチュラルチーズの1つです。
別名「ブルーチーズ」とも呼びます。
製造段階にあえて青カビを混ぜて繁殖させるんです。
ナチュラルチーズというのは、乳酸菌や酵素の働きによって発酵させて固めたチーズです。
文字通りナチュラル=自然なチーズで、中に含まれている乳酸菌も生きています。
日本人が大好きなのは、プロセスチーズ
チーズの主成分は乳に含まれる「カゼイン」というタンパク質です。
乳酸菌による発酵で酸性になった乳に、「レンネット」と呼ばれる酵素を加えるとカゼインが固まり、凝固物である「カード」ができます。
カードに圧搾や塩漬けなどの加工を加えて、乳酸菌やカビで熟成させナチュラルチーズが出来上がります。
ナチュラルチーズを「加熱・溶解」して、再度、固めると「プロセスチーズ」が出来上がります。
日本で一般的によく食べられているのは、このプロセスチーズになります。
スライスチーズ、ブラックペッパー入り、ナッツ入り、6Pチーズなど、皆さんが手軽に食べているチーズのことです。
つまり、ナチュラルチーズ、その中でもブルーチーズが、日本人に馴染みがないのは理解できますよね。
食卓にもなかなか並ばないと思います。
青カビタイプのチーズ(ブルーチーズ)は風味が強烈で味も濃厚、かなり塩味が強いのが特徴です。
青カビの正体は「アオカビ」!?
青カビとは、生物学用語では「アオカビ」と呼ばれています。
胞子の色が肉眼で青みを帯びた水色であることが名前の由来です。
実際には白色や緑色のアオカビもありますから、すべてが青色のアオカビではありません。
世界で初めての抗生物質であるペニシリンは、なんとアオカビから発見されています。
ブルーチーズは身体に良い!?
ブルーチーズには、多くの疾患に関係する全身性炎症を抑える作用やコレステロール値を下げる作用があり、脂肪と塩分を多く含むにも関わらず、心血管疾患の予防に役立ちします。
世界三大ブルーチーズって何?
世界三大ブルーチーズは、ロックフォールチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、スティルトンチーズです。
ロックフォールチーズは、フランスでは「最古の青カビチーズ」と言われる歴史的青カビチーズで、真っ白なチーズに、青カビがマーブル模様でびっしりと入っています。
カビ物に慣れていない日本人が見ると、ぞっとするからもしれませんが、青カビ好きにとっては美しい見た目で、味はピリッとした刺激のあるシャープな塩気とクリーミーな味わいがマッチしたチーズになっています。
ゴルゴンゾーラチーズは、イタリアを代表するブルーチーズで、切り口は青カビの緑色が小さなマーブル模様を描いていて、塩味も控えめでとってもクリーミーでなじみやすい味が特徴です。
ゴルゴンゾーラチーズには「ドルチェ(甘口)」タイプと「ピカンテ(辛口)」タイプがあります。
ドルチェタイプであれば、青カビが得意ではない人も親しみやすいマイルドさを持っています。
スティルトンチーズは、イギリスの代表格のチーズで、ブルーチーズの中では水分が少なめのねっとりとした質感が特徴です。
チーズ組織に、ナッツのような芳香も感じられるのが特徴です。
ブルーチーズ特有の強い匂いと、刺激とコクのある濃厚な味わいを持ち合わせています。
世界三大ブルーチーズに含まれるカビの種類
ここまで覚える必要はありませんが、世界三大チーズのカビの種類の名称もきちんとお伝えしておこうと思います。
世界三大ブルーチーズのロックフォール、ゴルゴンゾーラ、スティルトンには、ペニシリウム・グラーカム、または、ペニシリウム・ロックフォルティが使われています。
初心者の方は、まずは、「ガンボゾーラ」を試してみましょう
カマンベールとゴルゴンゾーラを元にして作られたブルーチーズです。
青カビタイプのチーズですが、特有の刺激は少なめで、しかも生クリームを加えて作られる製法のためクリーミーで柔らかく、ブルーチーズを敬遠していた方でも、美味しく頂くことができます。
本格的なブルーチーズにチャレンジしたい方へおススメな食べ方
青カビのチーズは塩分が多いので、無塩バターやプレーンのクリームチーズと混ぜるとマイルドな味わいになります。
果物は洋梨の熟成したものやブドウによく合います。
その他、チーズというと、サラダ、パスタ、ピザに混ぜたりしますよね。
ブルーチーズの苦手意識は、独特な臭いと味のクセに由来するはずです。
そこで、最もおススメな食べ方が、ヨーグルトに混ぜるという方法です。
味わいが丸くなり、ぜんぜん臭みが気にならなくなります。
最後に
以上、青カビに関する知識を掘り下げてみました。
日本人にはあまり馴染みがない青カビチーズですが、ぜひ、今回の記事をきっかけに少しでも興味を持った方は、ブルーチーズにチャレンジしてみて下さい。