【トゥリガ・ナシオナル】フルボディな赤ワインの種類:ポルトガル
トゥリガ・ナシオナルの概要
トゥリガ・ナシオナルは、ポルトガルを代表する黒ブドウ品種です。トゥリガ・ナシオナルで造るワインは深みのある色合いの赤ワインで、ポルトガルのドウロ・バレーが原産地です。
トゥリガ・ナシオナルは、昔からポートワイン用に使わていた品種でした。ポート・ワインとは、ヴィーニョ・ド・ポルトとも呼ばれ、ポルトガル北部ポルト港から出荷される特産の酒精強化ワインです。
一言で言えば、甘味果実酒です。糖分が残っている発酵途中にアルコール度数77度のブランデーを加えてできたワイン。そうなんです、甘いワインなんです。
さらに、ポートワインは一度封を切っても通常のワインのように急激な風味の劣化、変化が起こることがありません。タンニンの多少によらず長期保存が可能なので、長い航海によく耐えることができます。
ポートワインで使われてトゥリガ・ナシオナルは、ポルトガルのいくつかのワインの生産者によって、ポートワイン用品種とともに辛口の赤ワインも造られるようになりました。
ドゥリガ・ナシオナルは、力強いタンニン、みずみずしい黒い果実とほのかなスミレのアロマが特徴です。長期熟成にも適したブドウ品種で、トゥリガ・ナシオナル100%のワインも多く生産されていますが、ハイクオリティワインのブレンド要素として重宝されています。
<料金相場>…1本1,000円~7,500円
トゥリガ・ナシオナルの味の特徴
果実味…凝縮した濃厚な果実味を感じることができます
ボディ…フルボディになります
※ボディとは、口の中で感じられるワインの重み・コクのこと
タンニン…非常に強いタンニンを感じることができます
酸味…酸味は強めです
アルコール度…12.5%~15%
トゥリガ・ナシオナルの産地
トゥリガ・ナシオナルは3つの産地があります。
ドウロ・バレー地方
ドウロ・バレー地方のワインにはブルーベリー、カシス、スミレ、バニラのアロマと焼いた肉のほのかなニュアンスが感じられます。小石を細かく砕いたようなざらついた印象のタンニンが、ワインの骨格をなしています
ダン地方
ダン地方は、ドウロ・バレー地方に比べて、涼しく標高が高いため、ワインは赤い果実とベルガモット、スミレのアロマが強く感じられます。さらには、赤い果実とスミレのアロマをスパイシーな酸味が支えたワインが味わえます。
アレンテージョ地方
アレンテージョ地方のワインは、コクとみずみずしさを合わせ持ち、赤い果実と黒い果実、スミレ、甘草のアロマがあります。さらにほとんどの場合、樽熟成によって生まれたバニラ香もほのかに感じられます。
トゥリガ・ナシオナルとアメリカ
ポルトガルがほぼ栽培を占めるトゥリガ・ナシオナルですが、アメリカでは栽培面積がわずかに40haあり、ほとんどがカリフォルニア州のローダイに見られます。
トゥリガ・ナシオナルのアロマ
第1アロマ…スミレ、ブルーベリー、プラム、カシス、ライラック、ミント、アールグレイティー
第2アロマ…グラファイト、花こう岩の粉、ぬれた粘板岩、リチウムグリース、パン
第3アロマ…バーベキューの煙、薪の煙、黒パン、糖蜜、枯れ葉
トゥリガ・ナシオナルの美味しい飲み方
<美味しく飲めるグラス>…大型の赤ワイン用グラスが最適です。
<美味しく飲める温度>…約16~20℃。
<美味しく飲める期間>…一般的に最長5年保存が利きます。
トゥリガ・ナシオナルに合う料理
トゥリガ・ナシオナルは、果実味もたっぷり、フルボディ、とても強いタンニンに、強めの渋みに高アルコールなワインが出来上がる傾向がありますので、赤ワインとのマリアージュの王道であるシチューがおススメです。
さらに肉料理と相性が良いく、多くのアジア料理、特に肉を使用した物に合います。飲む1時間前に開栓し、18℃前後でサーブ。澱がある場合は、必要があればデキャンタージュをするようにしましょう。
ローストビーフ、ペッパーステーキ、ハード、セミハードタイプのチーズ、豚肉料理との相性が良いです。ジューシーなポークステーキと合わせてみるのも良いと思います。