チーズ別に楽しむ、ワイン&ノンアルコールワインのペアリング完全ガイド

ワインとチーズの組み合わせは、「黄金のペアリング」と呼ばれるほどの名コンビ。
ただし、どんなワインとチーズでも相性がいいとは限りません。
ペアリングを成功させるポイントは、チーズのタイプとワインの個性を上手に合わせることです。
この記事では、スーパーや輸入食料品店などで入手しやすい代表的なチーズの味わいの特徴とともに、ベストマッチするワインのタイプをご紹介します。
また、アルコールを控えたい方に向けて、本物のワインからつくったノンアルコールワイン「ヴィンテンス」シリーズを使って、ノンアルコールで楽しむチーズペアリングのコツもお届けします。 お気に入りのチーズと、ワインやノンアルコールワインを見つけて、おうち時間をちょっと特別に彩るためのヒントにしてくださいね!
◇ワインに合うチーズと合わないチーズがある?!
皆さんは、チーズには大きく分けて「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の2種類があることをご存じでしょうか?
・ナチュラルチーズ
「ナチュラルチーズ」は、牛やヤギなどの乳に、酵素や乳酸菌を加えて乳成分を凝集させて、圧搾して水分(ホエイ)を取り去って成型したもの。種類によっては、さらに微生物の働きで発酵・熟成を経て完成します。
原料となる乳の種類や製法、熟成方法、熟成期間によって、多彩な味わいが生まれます。ワインとの相性も抜群で、まさに「チーズとワインの黄金ペアリング」を楽しむには欠かせない存在です。
「カマンベール」「パルミジャーノ」「モッツァレラ」などの、身近な人気チーズはすべてナチュラルチーズです。
ナチュラルチーズの中では微生物が生きているため、時間とともに熟成が進み、味わいが変化していくという特徴があります。熟成段階により変化する味わいを堪能できるという楽しみの一方、長期保存や品質の維持が難しいという一面があります。
・プロセスチーズ
それを解決するために発案されたのが、「プロセスチーズ」です。
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを複数ブレンドし、乳化剤を加えて加熱・再成型して作られたチーズです。
スーパーでよく見かける銀紙に包まれたチーズやスライスチーズ、キャンディーチーズなどが代表的です。
加熱処理を行うため微生物は死滅し、熟成が進まないので長期保存が可能。また、味わいも安定しており、料理にも使いやすいのが特徴です。
ただし、個性のない味わいは、ワインと合わせるとやや物足りなさを感じることも。
手軽さや価格の面では魅力的なプロセスチーズですが、ワインと一緒に味わうなら、個性豊かなナチュラルチーズがよりおすすめです。
◇色々なナチュラルチーズとワイン&ノンアルワインのペアリング
それでは、代表的なチーズの種類と、そのチーズにピッタリ合うワインを見ていきましょう。
モッツァレラ / Mozzarella (フレッシュチーズ)
最近ではコンビニでも手軽に買える、定番チーズのひとつ・モッツァレラ。
本場イタリア南西部カンパニア州が原産で、水牛のミルクから作られることでも知られています。
モッツァレラは、熟成の工程を経ない「フレッシュチーズ」に分類されます。
クセがなくミルキーで、やさしい味わいが特徴。冷たいままサラダや前菜にしても、加熱してトロリと溶かしても美味しくいただけます。
特に有名なのが、スライスしてトマトと一緒に食べるカプレーゼはイタリアンの前菜の定番です。また、ナポリピッツアの代表格、ピッツア・マルガリータの具として使われるチーズとしても知られています。
???? ペアリングのポイント
フレッシュチーズであるモッツァレラには、辛口でフルーティーな白ワインがぴったり。
赤ワインを合わせるなら、渋みが穏やかな軽めのタイプを選ぶのが◎です。
ノンアルコールで楽しむなら、「ヴィンテンス・ソーヴィニヨン・ブラン BIO」がおすすめ。
グレープフルーツや青リンゴを思わせる爽やかな香りが、モッツァレラのフレッシュさと絶妙にマッチします。
???? ノンアルコールペアリング
グレープフルーツや青リンゴを思わせる爽やかな香りの「ヴィンテンス・ソーヴィニヨン・ブラン BIO」がおすすめ。モッツァレラのフレッシュさと絶妙にマッチします。
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カマンベール / Camembert (白カビチーズ)

日本でもおなじみで、スーパーでも手軽に買える人気チーズ「カマンベール」。
フランス北西部・ノルマンディー地方で生まれた白カビチーズで、その名は発祥の村「カマンベール」に由来します。
表面を覆う白カビが外側からチーズをゆっくりと熟成させ、なめらかでコクのある味わいを生み出します。
熟成が浅いうちはやや硬めでミルクの風味が強く、時間とともにトロリとした舌触りに変化し、濃厚な香りと旨みが広がります。
そのままスライスしてワインと合わせてもおいしく、はちみつやナッツを添えると豊かなコクが引き立ちます。
パンにのせてトーストしたり、衣をつけてフライにするなど、加熱してとろける食感を楽しむのもおすすめです。
???? ペアリングのポイント
カマンベールのまろやかな味わいには、まろやかなワインがピッタリ。白ワインであれば、程よく樽熟成したシャルドネ、赤ワインなら、タンニンのまろやかなメルローが好相性です。
熟成度が浅い場合は、すっきりとした白ワインのソービニョンブラン、辛口スパークリングワインと合わせても良いでしょう。
???? ノンアルコールペアリング
クリーミーで優しい味わいのカマンベールには、すっきりした酸味の中にほのかな乳酸のニュアンスのある「ヴィンテンス・シャルドネ」がおすすめ。
また、優しい味わいの「ヴィンテンス・メルロー」も好相性です。
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ゴルゴンゾーラ / Gorgonzola (青カビチーズ)
世界三大ブルーチーズのひとつに数えられる「ゴルゴンゾーラ」は、イタリア北部ロンバルディア州発祥の青カビチーズです。
製造時に牛乳を凝集させた段階で青カビ菌を混ぜ込み、チーズを形成します。熟成中にはチーズに細かな穴を開けてカビに酸素を送り込み、チーズの中でカビが網の目のように増殖して、独特の大理石のような美しい模様が作られます。
ゴルゴンゾーラは独特のツンとした香りと深い塩味を持ちながら、ミルクのコクや旨みがしっかり感じられる複雑な味わいが特徴です。
タイプは「ドルチェ(甘口)」と「ピカンテ(辛口)」の2種類。
ドルチェは熟成期間が最低50日程度と短く、青カビが少ないため柔らかくマイルドな風味で、ブルーチーズ初心者にもおすすめです。
80日以上熟成させたものは「ピカンテ」と呼ばれ、びっしりと青カビが張り巡らされた硬めの食感。ピリピリとしたシャープな刺激と深い塩味が楽しめます。
そのまま食べても美味しいですが、はちみつやドライフルーツを添えると、塩味とのバランスがとれてとても上品なデザートになります。また、独特の香りと旨味、強い塩味は、リゾットやパスタ、ピザなどのアクセントとしても最適です。
???? ペアリングのポイント
濃厚で塩味のあるゴルゴンゾーラには、チーズの風味に負けない、タンニン豊富なフルボディの赤ワインが好相性。
また、アイスワインや貴腐ワイン、スプマンテ・アスティなどの甘口ワインと合わせると、塩味と甘みが絶妙に調和し、デザートのような贅沢な味わいが楽しめます。
???? ノンアルコールペアリング
黒果実の凝縮感と深みのある味わいが魅力の「ヴィンテンス・オリジン レ・ギャレ」がおすすめです。
また、ノンアルコールのシャルドネに、甘みとスパイスで香りづけしたノンアルコール・サングリアの「ヴィンテンス・サングリナ・ホワイト」も、ゴルゴンゾーラの塩気を引き立ててくれますよ!
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エポワス / Époisses (ウォッシュチーズ)
ノンアルコールなら、黒果実の凝縮感と深みのある味わいが魅力の「ヴィンテンス・オリジン レ・ギャレ」がおすすめです。
また、ノンアルコールのシャルドネに、甘みとスパイスで香りづけしたノンアルコール・サングリアの「ヴィンテンス・サングリナ・ホワイト」も、ゴルゴンゾーラの塩気を引き立ててくれますよ!
ウォッシュチーズとは、熟成の過程で塩水やワイン、ビール、リキュールなどで外皮を洗いながら熟成させるチーズのこと。
エポワスは牛乳を原料に作られたチーズを、熟成中にブルゴーニュ特産のブランデー「マール・ド・ブルゴーニュ」を混ぜた塩水で何度も丁寧に洗い上げて仕上げます。
この工程によって、表面には「リネンス菌」が繁殖し、ウォッシュチーズ特有のオレンジ色の粘り気を帯びた皮と、納豆を思わせるような個性的な香り、そして深い旨味が生まれるのです。
中身はねっとりとしたクリーム状で、ミルクの甘みと濃厚なコク、程よい塩気が絶妙に調和。
熟成が進むほど香りは一層強くなりますが、同時に中身はスプーンですくえるほどトロリととろけ、まさに“美食の極み”と呼ぶにふさわしい味わいへと変化します。
???? ペアリングのポイント
ワインとのペアリングでは、チーズと同じ産地のワインを合わせるのが基本。
ブルゴーニュ産のエポワスには、同郷のピノ・ノワールやシャルドネを合わせると相性抜群です。
ピノ・ノワールのきめ細やかな酸と果実味が、エポワスの濃厚な旨味と見事に調和します。
また、樽香をまとった熟成シャルドネは。エポワスのまろやかでクリーミーな口当たりとよく馴染み、上品な余韻を楽しめます。
???? ノンアルコールペアリング
ほんのりミルキーなニュアンスのある「ヴィンテンス・シャルドネ」がおすすめです。
また、凝縮感のあるノンアルコール白ワイン「ヴィンテンス・オリジン テッラ・オーストラリア」もエポワスのクリーミーさ引き立ててくれます。
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チェダー / Cheddar (セミハードチーズ 非加熱圧搾チーズ)
イギリス南西部サマセット州のチェダー村で生まれた「チェダー」は、世界で最も広く親しまれているチーズのひとつ。
本場イギリスはもちろん、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどでも生産されており、国や熟成期間によって風味の個性が豊かに変化します。
チェダーは、凝固した乳(カード)を細かく切り分け、積み重ねながら脱水していく独特の製法「チェダリング(cheddaring)」によって作られます。
この工程により、チェダー特有の、やや硬質ながらホロリと崩れるような食感が生まれます。
若いものはクリーミーでさわやかな酸味があり、熟成が進むとナッツのような香ばしさと深い旨味が際立ちます。
なお、チェダーには白色とオレンジ色がありますが、オレンジ色は天然色素アナトーによる着色で、風味に大きな違いはありません。
濃厚でありながらクセが少なく、食べやすいチェダーは、そのまま食べても、ハンバーガーやサンドイッチ、オムレツやマカロニチーズなどの料理に加えても絶品。加熱するとコクが増し、料理全体をリッチにまとめてくれます。
???? ペアリングのポイント
チェダーでぜひ試していただきたいのが、ビールとのペアリング。
ビールの麦芽の甘味やホップの苦みは、チーズの塩味や旨味、ナッツのようなコクを見事に引き立ててくれます。
特に、イギリス発祥のチェダーには、同じくイギリス伝統のエールスタイルがおすすめ。
香ばしい麦芽の香りとやわらかな苦味が、チェダーの濃厚な味わいと絶妙に調和します。
メロウストアで販売中ビア・デザミーシリーズなら、「ビア・デザミー トリプルブロンド」がおすすめ。エールらしいフルーティーな香りと、濃厚な麦芽の深いコクが楽しめる一本は、チェダーの旨味をしっかりと引き立ててくれます。
???? ノンアルコールペアリング
ノンアルコール派の方は、本格派ノンアルビール「ビア・デザミー0.0」をどうぞ。
アルコールを抜いても麦芽の豊かなコクと香ばしさを持ち、チェダーとのペアリングにもぴったりです。
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パルミジャーノ・レッジャーノ / Parmigiano Reggiano (ハードチーズ 加熱圧搾チーズ)

イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州およびロンバルディア州の一部地域で生産される、代表的なハードチーズです。 普段の食卓でおなじみの粉チーズ「パルメザンチーズ」も、このパルミジャーノ・レッジャーノの製法をもとに作られています。
ただし、「パルミジャーノ・レッジャーノ」と名乗ることができるのは、法律で定められた生産地域内で、原料や熟成法など厳格な規定に基づいて製造されたものだけです。 パルミジャーノ・レッジャーノは、生乳を酵素で固めたカードを加熱して水分を減らし、さらに圧搾して仕上げる「加熱圧搾」という製法で作られます。
30キロを超える大きな円形のチーズに成型された後、濃い塩水に20日ほど漬けてしっかり塩味をつけ、最低12か月、長いものでは4年以上かけて熟成させます。
長い熟成の過程でチーズ内部にアミノ酸の結晶が生まれ、シャリッとした独特の食感が生まれます。深いコクと旨味、芳ばしい香りが凝縮された味わいは濃厚で力強く、噛むほどに旨味が広がる、まさに“イタリアチーズの王”の風格です。 食べ方は、そのまま味わうのはもちろん、とても硬いチーズなので、すりおろしてパスタやリゾット、サラダにトッピングしても、ひとかけで料理の味わいが格段に深まります。
また、外側の硬い皮の部分はスープや煮込み料理に加えると、旨味のあるだしが出て絶品です。 ワインのおつまみとして楽しむなら、専用ナイフで氷のようにかち割っていただきます。
熟成の浅いものはフレッシュフルーツと、熟成が進んだものはドライフルーツやアーモンドと合わせると、味のハーモニーが一層引き立ちます。
はちみつをかけて甘みを添えたり、バルサミコ酢を垂らして食べるのもおすすめです。
???? ペアリングのポイント
しっかりとした旨味と塩味をもつパルミジャーノ・レッジャーノには、辛口の赤ワインが好相性。
特に、産地である北イタリアのブドウ品種・サンジョヴェーゼやバルベーラとの相性が良いとされています。
???? ノンアルコールペアリング
黒果実の凝縮感と深みのある味わいが魅力の「ヴィンテンス・オリジン レ・ギャレ」がおすすめです。
ヴィンテンス・オリジン レ・ギャレ → 商品ページを見る
◇まとめ
ワインとチーズは、古くから世界中で愛されてきた“永遠の名コンビ”。
チーズのタイプや熟成度、味わいの濃さに合わせて、その個性に寄り添うワインを選ぶことで、チーズとワインのペアリングは何倍にも楽しめます。
近年では、ノンアルコールワインのクオリティも大きく進化しています。
妊娠・授乳中の方や健康上の理由でアルコールを控えている方はもちろん、健康志向の方、そしてワイン好きの「休肝日」にも、ノンアルコールワインを使って本格的なチーズペアリングを楽しめる時代になりました。
お気に入りのチーズをひとかけ、そしてお気に入りのグラスをひとくち。
次の週末はぜひ、チーズとワイン、あるいはノンアルコールワインのペアリングで、最高のひとときを過ごしてみませんか?
【こちらもご覧ください メロウマガジン過去記事】
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・ワインの次はチーズを極めろ!チーズが分かるオススメマンガ3選
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